<新型コロナ>倒産 1万件超見通し 休廃業は2万5000件

2020年5月20日 02時00分
 帝国データバンクは、今年の倒産(負債一千万円以上、法的整理)件数が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で七年ぶりに一万件を超すとの見通しを明らかにした。倒産の集計には入らない自主的な休廃業などは、二万五千件を見込む。企業の破綻が相次げば、働く場を失う人の増加が懸念される。
 帝国データバンク東京支社の赤間裕弥情報部長が、本紙の取材に答えた。今年一月の倒産件数は七百十三件、二月は六百三十四件だったが、新型コロナの影響が広がった三月は七百四十四件、四月は七百五十八件と増加した。年間の合計では昨年の八千三百五十四件を大きく上回る見込みだ。
 倒産はこれまで中小企業が中心だったが、今月十五日にはアパレル大手「レナウン」で明らかになった。今年初めての上場企業の倒産で、今後大手にも拡大する恐れがある。
 赤間氏によると、二〇〇八年のリーマン・ショックの際は、金融危機で資金繰りが厳しくなった製造業を中心に倒産が相次いだ。今回は、外国人観光客の急減や外出自粛の影響で、宿泊業やレジャーなどサービス業をはじめ、飲食店、アパレルといった生活に直結する業種から倒産が発生。今後は、運輸や輸送、製造業など幅広い業種に波及する可能性があるという。
 倒産が業績不振で債務の支払いができず、事業が継続できないのに対し、負債がなくても経営者が自主的に事業を畳む「休廃業」や「解散」の増加も見込む。中小企業では、消費税増税後の景気低迷や、経営者の高齢化・後継者難に苦しんでいたところに、新型コロナが追い打ちをかけ、事業継続を断念するケースが増えるとみている。
 赤間氏は「好転する材料が極めて少ない。倒産件数は六月以降、これまで以上に増える可能性があり、早急な支援が必要だ」と話した。 (嶋村光希子)

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