避難所の混雑4段階で一目瞭然 19年台風の苦い経験教訓に狛江市がサイト運用

2021年7月19日 07時06分

狛江市内の各避難所の混雑状況が一目でわかるサイト「VACAN Maps」。災害時には4段階で表示される

 狛江市は、水害などの災害時に避難所の混雑状況を市民へいち早く周知するため、IT企業バカン(VACAN、千代田区)と協定を結び、インターネット上の同社サイト「VACAN Maps」での運用を始めた。
 パソコンやスマートフォンでサイトにアクセスすると、狛江市内の地図が表示され、各避難所の混雑状況が一目でわかる仕組み。普段は各避難所は「閉鎖」と表示されるが、災害時には市職員が各避難所の空き状況に応じて端末を操作し、「空いています」「やや混雑」「混雑」「満」の四段階で表示される。
 狛江市によると、市民も市もサイトを無償利用でき、運用コストがゼロのため、採用を決めた。操作やアクセスのしやすさが評判になり、すでに全国の百四十四自治体、都内では小金井市や世田谷区など計四自治体が既に採用しており、狛江市で五自治体目。
 二〇一九年十月の台風19号に伴う豪雨時は、狛江市が開設した自主避難所や指定避難所計十二カ所に約三千九百人が避難。このうち四カ所がパンク状態になり、受け入れ制限など苦い経験をした。市は隣接する調布市が導入したQRコードを利用した避難所アプリの採用を一時検討したが、運用コストがかさむため断念していた。
 多摩川と野川に挟まれた狛江市は、仮に両河川が同時に氾濫した場合は市域の85%が浸水すると想定され、避難所の拠点数拡大が課題となっている。(花井勝規)

2019年10月の台風19号の襲来で狛江市内の各避難所があふれた。市役所にも多くの市民が殺到し、議場棟を開放してしのいだ(市提供、一部画像処理)


関連キーワード

PR情報