「温厚でみんなから頼られていた」熱海土石流で犠牲となった小川徹さん、知人ら惜しむ

2021年7月20日 12時00分
小川徹さん=同級生提供

小川徹さん=同級生提供

 静岡県熱海市伊豆山いずさんの土石流災害で、市は19日、身元不明者から同市伊豆山の小川徹さん(71)を確認した。東海道新幹線の線路北西側で、倒壊家屋が密集する地域で見つかった。
 小川さんと親交があった人たちは、「みんなのまとめ役だった」「もの静かで親切」と話し、突然の別れを惜しんだ。
 小学校の同級生だった建設設備業青木義美さん(71)=同市伊豆山=によると、小川さんは3、4年前に両親の世話のため、長く住んだ熱海駅前から地元の伊豆山地区に戻っていた。転居後も元にいた地域で請われて町内会長を務め、忙しく行き来していた。「温厚で、頼まれたことは断れない性格。同窓会でもチラシを作ったり人を集めたり、みんなから頼られていた」と振り返る。
 青木さんは小川さんと一緒に年5回ほど、同窓会のハイキングやバーベキューなどを計画していた。2カ月前には、新型コロナの影響でハイキングが中止となり「8月のバーベキューはできたらいいね」と電話で話した。
 同窓会はいつも孫の話で盛り上がった。同窓会の中心的存在だった青木さんと小川さんは「俺たちが最後まで生き残らないといけないね」と笑い合った。
 同級生の間では、5、6年ほど前から「雨が降ると石がゴロゴロ落ちてくる」と話題になっていたという。青木さんは「こんな形で大事な友だちを失って悔しい」と唇をかんだ。
 小川さんの近所で避難所にいる岩本とし子さん(78)は「スーパーでたまたま会った時、『乗っていく?』と声をかけられて車で送ってもらったことがある。冗舌ではないけれど、人望のある人。さみしいですね」と話した。 (寺岡葵、南拡大朗)

関連キーワード

PR情報