組織委 辞任の小山田圭吾さん「我々が選んだわけない」 演出チームが「仲間誘った」

2021年7月20日 21時50分
橋本聖子会長

橋本聖子会長

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は20日、記者会見を行い、 東京五輪開会式の楽曲を担当するミュージシャンの小山田圭吾さんが過去の雑誌インタビューで告白した学生時代のいじめを理由に辞任した問題について、「責任は私にある。多くの心を痛めた方々にお詫びをしなくてはいけない」と謝罪した。
 武藤敏郎事務総長は会見で、当初、開閉会式の企画、演出の統括役を務める予定だったクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が、女性タレントの容姿を侮蔑する演出案を示して今年3月に急きょ辞任した後に、演出チームの人選を演出者側に委ねていたと説明した。「最終的な任命責任がわれわれにあることは間違いないが、われわれが1人1人を選んだわけではない」と釈明した。

◆「仲間でやらないと…」


 
 武藤氏によると、佐々木氏の辞任に伴い「佐々木さんの下で開会式を計画していただいた人たちがかなり残っていただかないともう間に合わないという状況」になった。
 このため「(残った人たちの)グループが全体の計画を始めたが、時間がない中で、次々と必要な人たちを仲間として誘って全体として形成された。仲間でやらないと気心がわかった人でやらないと計画が進まないので、そういう体制の中でつくられた全体像」になったという。武藤氏は「われわれが1人1人を選んだわけではない」と述べた。
 さらに「その過程で実際にその都度相談があったわけではなく、全体像ができてからついこの間、発表する前に報告があった」として、発表まで小山田氏についてチェックしてしていなかったことを認めた。その上で、武藤氏は「われわれが全体の名簿を受け取った時に全部チェックすべきだったといえばそうだと思います」と語った。

◆いじめ告白「指摘後に、拝見」

 橋本氏も、小山田氏の過去の雑誌での告白について「ご指摘をいただいた後に拝見した。しっかりとチェックしていくことができていなかった」とチェック不足を認めた。
 小山田氏の発言について「東京大会の柱である多様性と調和、障害の有無、人種、肌の色、すべてにおいて差別のない多様性と調和を東京大会では発信していかないといけないコンセプトからは外れていた」とし、「今回の問題というのは多くの心を痛めた方々にお詫びをしなくてはいけない。早急な対応が遅れたこともお詫びをしないといけない」と述べた。
 また大会の開幕直前までスキャンダルが続いたことへの見解を問われ、「1年延期になり、大会を開催するかしないかの懸念もある中で、さらに大きな別な部分の問題が生じてしまったことは、より多くの方々に東京大会に対しての不安、不満が非常に積み重なったんだと思います」と述べ、あらためて謝罪した。

◆当初は続投方針「議論に時間が…」

 一方、小山田氏の辞任だけで組織委として責任を果たせるのかと尋ねられた武藤氏は「小山田氏が、過去に起こした事実を知った時に我々は許されることではないと思った」とした上で「すぐに小山田氏が反省と謝罪の言葉をつづられたものを発表された。それを見て、仮に楽曲を使えなくなったらどうするかという話もあり、議論が時間がかかったのは確か」と当初組織委が小山田氏の続投に理解を求めていた経緯を釈明した。
 その上で「しかし、最終的には楽曲を使わないことになった。開会式を恥ずかしくないものにしていくのが大事。そのために全力を尽くしたいと思います」と語った。
 武藤氏は、小山田氏の辞任が開会式に与える影響について「開会式のオープニングの4分間を作曲した方。クリエーティブのチームがどうしたらいいか検討している最中です。何とか対応して、もちろん開会式は十分できると理解している」と述べた。

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