例外いろいろ レジ袋有料化 薬の受け取り 病院内外で差

2020年3月5日 02時00分

マイバッグの持参を呼び掛けるポスター=名古屋市中区の丸の内大島薬局で

 七月一日から全国の小売店で義務付けられるレジ袋の有料化。ただ、受け取る場所の違いや袋に入れる中身、袋の素材などによって義務化の対象外になるものもあり、線引きは複雑。十分に知られているとは言えず、混乱する可能性もあり、関係者からは懸念の声も上がる。 (河郷丈史)
 「レジ袋削減にご協力お願いします」
 名古屋市中区にある丸の内大島薬局。有料義務化を前に、愛知県薬剤師会が作成したポスターを一月から店内に掲げ、マイバッグの持参を呼び掛けている。
 同薬局では病院の処方箋も受け付ける。慢性疾患のある人は処方薬も多く、これまでは薬の種類ごとにプラスチック製の袋に分けたものをレジ袋にまとめて入れ、渡していた。
 「紛失の恐れもあるので、しっかりと袋に入れて渡したい。袋代は取りたくないので、バッグを持ってきてほしい」と薬剤師の大島秀康さん(42)。だが、スーパーなどに比べ、バッグを持参する習慣は薄く、レジ袋を求めてくる客も多い。
 漢方薬を買い求めていた市内の主婦(50)は「バッグを忘れたり、持っていても入りきらなかったりすることもある。有料でも、レジ袋は選択肢として残してほしい」と話した。
 一方、同じ処方薬でも院外ではなく、院内処方でレジ袋で受け取った場合、有料化の対象外。ガイドラインによると、有料義務化の対象は小売業で、商品を入れるために使うプラスチック製の袋。院外薬局は該当するが、病院は小売業ではなく、薬の処方も医療サービスの一環とみなされる。
 日本薬剤師会常務理事の吉田力久さん(58)は「院内で薬をもらうか、院外の薬局でもらうかで袋代の有無が変われば、患者の混乱が予想される。国も医療機関も薬局も、丁寧な説明が必要だ」と注文する。
 業態以外にも、紛らわしい基準が多い。その一つが袋に入れる中身。小売りされる「商品」ならば、義務化の対象だが、商品でなければ外れる。
 例えば、クリーニング店。店が洗濯後の衣類をレジ袋に入れて客に返す場合は、クリーニングというサービスの提供の一環とみなされ、対象外。ただし、洗濯関連のグッズなどを販売し、それを袋に入れて渡すと対象になる。
 景品や試供品を無料で配るときも商品ではないため、対象外。商品券やビール券、切符、入場券などの金券も、商品とはみなされず、対象外だ。
 形状の基準もある。有料義務化のレジ袋は、持ち運ぶための取っ手や穴が袋に設けられていることが必要。スーパーなどにある生鮮食品などを包むロール状の袋は持ち手がないため、対象にはならない。
 「辞退できるかどうか」もポイントの一つ。通販で商品が袋に入った状態で送られた場合、消費者が事前に袋が必要かどうかを意思表示できないため、対象外。福袋のように袋が商品の一部になっているものや、栄養ドリンクのセットが最初から袋に入った状態で陳列されているものなども義務化されない。
 さらに、これらの基準を満たしていても、繰り返し使えたり、環境に配慮した素材を使ったりした袋は対象外。具体的には、袋の厚みが〇・〇五ミリ以上、海洋生分解性プラスチックが100%、バイオマス素材の配合率が25%以上-の三種類。いずれも性能などを袋に表示する必要がある。

◆有料が義務化されるレジ袋の基準

・プラスチック製
・小売店で販売された「商品」を入れる
・持ち運ぶための取っ手や穴がある
・消費者が袋を辞退できる

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