なでしこ初陣「見ている人元気づけたい」 震災直後の世界一から10年、21日夜・カナダ戦から再び頂点へ

2021年7月21日 11時00分
 2011年の女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で初めて世界を制してから10年。東京五輪で金メダルを目指すサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は当時から顔触れが入れ替わったが、脈々と受け継がれるものがある。見ている人を元気づけたいというひた向きな思いだ。カナダと対戦する1次リーグE組の初戦は21日午後7時30分から札幌ドームで無観客で行われる。再び頂点を目指す歩みが始まる。(唐沢裕亮)

20日、スタジアムの下見に訪れた時、記念撮影したサッカー女子日本代表イレブン=札幌ドームで(佐藤哲紀撮影)

 東日本大震災の発生から約4カ月後の11年7月、なでしこジャパンは世界一に輝き、ドイツの地から日本に明るい知らせを届けた。当時のメンバーは、今大会22選手のうち主将の熊谷紗希(30)、岩渕真奈(28)の両選手だけだが、岩渕選手は初戦を前に「チームを勝たせる選手になる。強い気持ちを持って臨みたい」。1つの勝利がチームを超えてもたらす力を体感しているからこそ、言葉に力を込める。
 チームには、なでしこジャパンの活躍を見て日本代表入りを目指した選手も多い。福島県出身の遠藤純選手(21)は小学生当時、原発事故の影響から屋外で思い切りプレーができない日々を過ごす中、力をもらったという1人。今大会は理念に掲げられてきた「復興五輪」の旗印がかすみつつあるが、「いろんな人に勇気や元気や感動を与えられる立場になった。今は楽しみしかない」と思い切りプレーすることを誓う。
 16年からチームを指揮する高倉麻子監督(53)も福島県出身。「自分たちに何ができるか。やれることはサッカーしかない。それを精いっぱいやるだけ」。新型コロナウイルス禍で開催が揺れてきた東京五輪だが、なでしこたちは前だけを見据える。

PR情報

東京五輪・パラリンピックの新着

記事一覧