五輪関係者、PCR未受検の警告は「全員」でなく「抽出」 組織委に内部マニュアルが存在

2021年7月22日 06時00分
 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、東京五輪・パラリンピックの関係者らに義務付けられている定期的なPCR検査に関し、組織委員会が未受検者への警告は全員ではなく、対象者を抽出して行うと記載した内部マニュアルを作成していたことが分かった。立憲民主党が21日の野党会合で組織委関係者から入手したとして内閣官房を追及したところ、存在を認めた。

◆野党会合で追及され、政府が認める

 マニュアルは関係者として報道関係者や出入り業者らを列記。「未受検者への対応」と題した項目に「特に警告が必要な者を大会の感染症対策センターで抽出」と明記している。大会参加国・地域や団体ごとに配置されているコロナ対策責任者が、抽出された「警告対象者」に検査を受けるよう求め、検体提出に応じなければ自室待機を指示するとも書かれていた。
 立民の斉木武志衆院議員は会合で、感染の自覚症状がある人ほど、検査を避けるのは自然なことだとして全員への警告が必要だと強調。「このマニュアルが組織委内で共有され、問題になっている」と、政府側に事実関係をただした。

◆「実際の運用には使われず」と釈明

 内閣官房東京五輪・パラリンピック推進本部の担当者は「組織委によると、資料は最終的なものではなく実際の運用には使われていない。未受検者には、当日中の受検を個別に警告するスタンスだ」と釈明した。
 選手・関係者向けの規則集(プレーブック)によると、関係者らは大会期間中、選手との接触状況に応じて、一定の頻度でPCR検査を受ける必要がある。個人の検査結果は組織委の健康管理情報システムに集約される。(大野暢子)

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