ユダヤ人権団体、小林賢太郎さんを非難 五輪開会式、演出チーム「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」

2021年7月22日 10時34分
小林賢太郎さん

小林賢太郎さん

 米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は21日、東京五輪の開会式の制作・演出チームのメンバーで、昨年芸能活動を引退した元お笑い芸人の小林賢太郎さんが、過去に発表したコントでホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を扱った反ユダヤ的なジョークを飛ばしているとして抗議した。
 団体は報道を引用する形で、「小林氏は1998年に、ナチスによる600万人のユダヤ人虐殺をネタにしたコントを披露しました」「悪意に満ちた反ユダヤ的なジョークを飛ばしていました」と指摘した。
 同団体のエーブラハム・クーパー氏は「どんな人間も、どれだけ創造的な人でも、ナチスのジェノサイド(民族大量虐殺)の犠牲者をあざ笑う権利はありません」との声明を発表した。
 さらに、「この人物が東京オリンピックに関わることは、600万人のユダヤ人の記憶を侮辱し、パラリンピックを残酷に嘲笑することになります」と非難した。五輪憲章はいかなる差別も認めないとしている。
 問題になったコントは、1998年に発売されたビデオに収録された「できるかな」とみられ、工作をテーマにしたNHKの教育番組のパロディで、2人が来週の企画を考えるという設定。番組プロデューサーの遊んで学べるものを作って欲しいとの要望を受け、小林さんが「野球やろうと思うんだ」と切り出す。
 紙を丸めたバットや球に「バット」や「球」と文字を書く遊びといい、さらに「そしてスタンドを埋め尽くす観衆。これは人の形に切った紙とかで良いと思うんだけど、ここに人っていう字を書くんだ。つまり文字で構成された野球場を作るってのはどうだろう」と提案する。
 相方が「ちょうど、こういう人の形に切った紙がいっぱいあるから」と賛同すると、小林さんは「あー、あの『ユダヤ人大量惨殺ごっこ』やろうって言った時のな」と思い出し、2人は「(プロデューサーの)トダさん怒ってたなあ」「放送できるかってな」と掛け合う。
 この「ユダヤ人大量虐殺ごっこ」の映像が、ツイッターやネットで拡散され、22日未明ごろから小林さんの名前や「ホロコーストいじり」がツイッターのトレンドになった。
 小林さんは五輪の開閉会式のクリエイティブチームのショーディレクターを担当する。開閉会式を巡っては、楽曲を担当するミュージシャンの小山田圭吾氏が、過去の雑誌インタビューで告白した学生時代のいじめを理由に辞任した。
 また、東京五輪・パラリンピック組織委員会が主催する文化プログラムの一環として開催されるイベントに出演予定だった絵本作家のぶみさんも出演を辞退。のぶみさんを巡っては、過去の教師へのいじめを著書でつづっていたなどとして、インターネット上で批判の声が上がっていた。

関連キーワード

PR情報