海外選手ら空港で一般客とハイタッチ 五輪コロナ対策「バブル」崩壊?

2021年7月22日 18時00分
 東京五輪の開会式が23日に迫る中、成田空港に選手や大会関係者が続々と到着している。新型コロナウイルスの水際対策に追われる検疫関係者や誘導係は、選手らを一般客と接触させない「バブル方式」で感染防止に気を配るが、空港内では一般客とハイタッチをする選手も。空港利用者からは「バブルは穴だらけ」との声も聞かれる。(小沢慧一)

抗原検査の順番を待つ選手ら=7月22日朝、成田空港で

 「フォローミー」―。国名が印字されたジャージーを着た選手らが空港に到着すると、防護服姿の係員が選手らを出迎え、一般客とは違うルートへ進むよう呼び掛ける。選手団は係員に先導され、専用の検疫所や税関などに向かった。
 ソフトボールなど一部競技が始まった21日、成田空港に到着した選手や大会関係者は1667人に及ぶ。選手らは抗原検査やPCR検査の陰性証明の提出など、手続きの順番を待っている時間も雑談をしたり、写真を撮ったりして楽しげだ。
 中には一般客との動線を分ける柵越しにファンとハイタッチをする選手も。感染防止に神経をとがらせる関係者は「選手も自覚してもらわないと…」と、ため息。
 入国審査が終わった選手らは、専用の到着ロビーから出てきた。そこから送迎バス乗り場に向かう出口までは、チェーンで仕切られた専用通路が設けられており、選手らは誘導役ボランティアの案内でバスに乗り、真っすぐに宿泊施設に向かうはずだが…。

◆検疫責任者が見てる中でも…

 空港内を見渡すと、コーヒースタンド前にできた行列のなかにジャージー姿の外国人が。選手とみられる人が一般客と同じエリアの待合スペースの席に座ってくつろいだり、トイレに入ることもあった。
 「バブル方式で万全の対策が取れている」と自信を見せていた検疫責任者も、入国審査を終えた選手とみられる人たちが到着ロビーで一般客と交じっている光景を目にすると、「少なくとも入国審査が終わるぐらいまでの対策は万全のはずです…」と歯切れが悪くなった。
 空港にいた横浜市の男性会社員(24)は「もてなす国としては、日本で楽しみたいという選手たちをあまり拒否したくない気持ちもある」と複雑な心情を語る。一方、別の男性会社員(59)は不安そうな表情でこう語った。「バブル方式と言っても、周りを見れば穴だらけなことはすぐわかる。これで感染が拡大したら、今までの国民の努力が水の泡だ」
 
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