新型コロナの影響で米国の平均寿命が1.5歳短く 第2次大戦以来の落ち込み

2021年7月22日 20時11分
米ニューヨークの墓地の外で昨年5月、新型コロナウイルスの犠牲者の名前を記す女性=ロイター・共同

米ニューヨークの墓地の外で昨年5月、新型コロナウイルスの犠牲者の名前を記す女性=ロイター・共同

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】新型コロナウイルスの影響などで昨年の米国民の平均寿命は77・3歳となり、前年に比べ1・5歳短くなったことが、米疾病対策センター(CDC)の21日の発表で分かった。第2次世界大戦の影響で前年から2・9歳短縮された1943年以来の落ち込みで、ヒスパニック系や黒人で大幅に悪化した。
 CDCは今年2月、昨年1~6月の平均寿命が77・8歳で前年より1歳短くなったと発表しており、昨年後半のコロナ拡大がさらに寿命を縮めたことが裏付けられた。
 人種別では、ヒスパニック系が3歳、黒人が2・9歳縮まり、それぞれ78・8歳と71・8歳になった。医療を受けにくい貧困層が多く、小売りや清掃といった現場作業に就く人々にコロナ感染が広がった結果とみられる。白人は1・2歳マイナスの77・6歳だった。近年縮まっていた白人と黒人の平均寿命の差は拡大に転じた。
 米国では昨年、約37万人が新型コロナで死亡。CDCは寿命低下の7割以上がコロナが原因だとしている。米国は今年に入ってワクチンの普及が進んだが、最近は感染力の高いデルタ株が未接種者を中心に広がっている。AP通信は「今年の平均寿命がコロナ前に戻るのは無理だろう」とする専門家の声を伝えた。

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