「差別に鈍感」「選ぶ側の無関心を露呈」開会式前日の小林氏解任に

2021年7月22日 21時08分
小林賢太郞氏

小林賢太郞氏

 東京五輪開会式のショーの演出担当だった元お笑い芸人の小林賢太郞氏が、過去に発表したコントでホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を扱った反ユダヤ的なジョークを飛ばしたとして、開会式前日に解任された。
 小林氏の解任について、差別問題について取材執筆を続けるノンフィクションライターの安田浩一さん(56)は「人間の死や強いられた差別に対する鈍感さが際立つ。差別を是認することでどんな結果を招くのか認識がなく、驚くばかりだ」と語った。
 組織委の責任についても「五輪には反差別を掲げる五輪憲章があるのに、組織委の人間は『そもそも楽しければいいだろう』と安直に考えている。身体検査が穴だらけなのはそもそも問題だが、選ぶ側の五輪に対する無知、無関心が露呈した」と批判。「日本は差別に危機感が薄く、欧米のように反差別規範がない。五輪があったから、日本社会の体質が表沙汰になったにすぎない」と指摘した。
 東京・新橋に友人とランチに来ていた横浜市の女性会社員(22)は「(解任は)当然だと思う。組織委員会はなぜその人選にしたのか。少し調べれば分かるのに、もっと慎重に選んでほしかった」と残念がった。
 東京都中央区の堀山ふみ子さん(71)は「下で動いていた人の準備までパーになってしまうのが気の毒」と大会関係者への影響を心配した。通院で都内に来ていた千葉県船橋市の無職男性(77)は「国立競技場を造る段階からのゴタゴタが、結果的に尾を引いていると思う」と五輪運営のあり方自体を問題視した。(山口登史、奥野斐)

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