緊迫の最終回に3奪三振…最年少の20歳・後藤が窮地を救った ソフトボールで日本2連勝

2021年7月22日 21時33分
日本-メキシコ 8回表を0点に抑え、我妻(左)と笑顔でタッチする後藤

日本-メキシコ 8回表を0点に抑え、我妻(左)と笑顔でタッチする後藤

 ソフトボール1次リーグで、日本は延長八回、タイブレークの末に3―2でメキシコにサヨナラ勝ちした。豪州との初戦に続き、日本は2連勝。23日は試合がなく、24日に横浜スタジアムでイタリアと対戦する。
 日本は2日連続で先発した上野(ビックカメラ高崎)が2―1の七回に適時打を浴びて追い付かれた。2番手の後藤(トヨタ自動車)が好救援で勝ち越しを許さず、無死二塁で始まるタイブレークの八回に1死三塁から渥美(トヨタ自動車)の遊撃内野安打で試合を決めた。
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 経験が人を成長させる。若ければ若いほど、その舞台が大きいほど、伸び具合も大きくなる。
 最終回、エース上野が同点に追い付かれた。なおも無死一、二塁。窮地を託されたのは最年少の20歳、後藤だった。
 上野と約20年の時間を過ごしてきた指揮官は、左腕を若き日のエースと重ね合わせていた。「大事な場面で出して、いずれ日本を背負っていくようなピッチャーにしていきたい」。願いを込め、マウンドに送った。
 後藤は最初の打者をキレのいい内角球で1球で捕飛に仕留めた。さらに連続三振。続く延長八回も、躍動感あるフォームはぶれない。二塁に走者を背負った場面から始まるタイブレークで、内野安打と四球を挟みながら、結果的には圧巻の3三振。勝利の流れを呼び込んだ。
 緊迫の場面で臆することのない投球。「初戦を経験させてもらえたのはすごく大きいし、すごく自信になった」と後藤が振り返るように、前日の体験が大きい。打線が意外な大爆発を見せて一方的な展開になったことで、五輪の開幕戦から最年少は登板機会を得られた。
 振り返れば、恵まれた競技人生のようにも見える。所属先には米国のエースで同じ左腕のモニカ・アボット、日本代表では上野と、身近に、世界最高の教材がいる。「こんな経験は自分しかできないっていつも感じている。上野さんもモニカも、目の前でプレーしていると、すごいなって思うことが毎日、何かしら出てくる」と声を弾ませる。
 名古屋市熱田区の野立小学校で競技を始めた直後には、過去に複数の日本代表投手を育てた指導者、住田茂さん(67)と出会った。将来性を見込み、変化球に頼らせない住田さんの指導は、今の持ち味の強い直球につながった。
 ただ、どれだけ幸運な出会いや機会があったとしても、糧にできるかは本人次第だ。窮地の日本を救うという大仕事をやってのけた左腕は、さらにたくましくなる。 (多園尚樹)

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