1都3県の感染者、2日連続3000人超 感染拡大で五輪開催

2021年7月23日 06時00分
 東京五輪は新型コロナウイルス感染拡大の中で開幕を迎える。東京都や神奈川、埼玉、千葉の1都3県の新規感染者数の合計が2日連続で3000人を超えた。1月の「第3波」のピークに迫る勢いだ。専門家は「自宅で亡くなる人が出る事態は避けたい」と医療体制の逼迫を懸念。改めて不要不急の外出を控えるように呼び掛ける。(小坂井文彦、藤川大樹、神谷円香)

◆インド株の影響で半年ぶり水準

 22日の1都3県の新規感染者の合計は3463人。3000人超は約半年ぶりの水準だ。感染力の強いデルタ株(インド株)の影響で、過去最多の4327人(1月9日)を超す可能性も出てきた。
 感染状況を示す指標のうち最初に数値が上がるのが「人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者数」だ。東京は6月30日に、最も深刻な「ステージ4」の目安(25人)を突破。緊急事態宣言が出た今月12日には、約37・94人に増えた。
 神奈川は14日にステージ4に達した。県はまん延防止等重点措置の範囲を拡大するなどの対策を取ったが改善せず、22日には37・35人に悪化。埼玉、千葉両県も19日にステージ4になった。
 東京は20日時点で、重症者用病床の使用率もステージ4になった。

◆夜間人口増加

 厚生労働省に助言する専門家組織「アドバイザリーボード」によると、緊急事態宣言が発令中の東京では夜間の滞留人口が減っているものの、前回の宣言時と比べると減り方は緩やかだ。神奈川、千葉は横ばい。埼玉では増加が続いている。
 複数のメンバーから、3県にも緊急事態宣言が必要だとの声が出ている。酒類を提供する飲食店に休業要請が出ている東京から3県に越境している可能性も指摘される。前田秀雄・東京都北区保健所長は「東京に隣接しているところは同じようにしておかないと、人流が減らない」と話す。

◆進まぬ40、50代のワクチン接種

 20日時点で、全国の高齢者約62%が2回のワクチン接種を終えた。その効果から現在の「第5波」では、これまでより高齢者の重症者が少ない。そのため楽観視する市民もいるが、専門家は警鐘を鳴らす。

 「40代、50代の重症者数は第3波を超えた。それほど死者が出ないからまだ緊迫感がないが、今までで最大の感染だ」と前田氏。ワクチン接種の進まない東京の40~50代の重症者は、7月に入り20人前後で推移している。
 20~30代の入院患者も増えている。感染が収まらなければ、入院できずに自宅療養になる患者が出る。国際医療福祉大の和田耕治教授は「40~50代が医療にかかれずに亡くなるのは避けたい」と語る。
 新規感染者を抑えるには人との接触機会を減らせるかがカギになる。和田氏は「市民はもう何も聞いてくれないと言う人もいるが、リスクを伝えていくのが僕たちの仕事だ」と話す。

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