堀ビルがシェアオフィスに 新橋の名建築 新しい働き方にマッチ

2021年7月23日 07時19分

屋上に西洋風の塔屋を備えた堀ビル

 国の登録有形文化財になっている港区新橋の名建築「堀ビル」(1932年完成)が、今春からシェアオフィスとして利用されている。
 長年の間に老朽化が進んだが、所有者は建物の保全を希望し、歴史的建造物の活用事業を進めている竹中工務店に相談。同社は建物を一括で借り受け、外観や内装の風合いを極力残しつつ耐震性を高め、新しい時代の働き方に適応する空間に生まれ変わらせた。
 「堀ビル」は錠前や建築金物を扱う「堀商店」の社屋、住居、貸事務所として、昨年まで使われてきた。地上五階、地下一階の鉄筋コンクリート造りで、タイル張りの外壁、水平に連続する窓が特徴。建物の内外にさまざまな装飾が施され、西洋風の塔屋が載る。
 シェアオフィスは「GOODOFFICE 新橋」という名称で、正面には「堀商店」の文字が残る。二十の個室があり、一階はラウンジになっている。
 運営する「グッドルーム」の担当者によると、主に建築やデザイン関係の会社が入居したり、内覧に訪れたりしているという。ラウンジは将来、講演会や演奏会の会場として使う計画もある。
 堀商店の会長・堀信子さん(87)は、先代社長に嫁いだ五二年からこのビルで約七十年間暮らした。「主人はここを錠前の博物館にしたいと考えていたこともありました。建物を残すことができてよかったです」と話している。

1階に設けられたシェアオフィスのラウンジ=いずれも港区で


関連キーワード

PR情報

東京の新着

記事一覧