競泳・大橋悠依「サッコ先輩の分まで」 400m個人メドレー、24日夜初登場

2021年7月24日 13時00分
競泳日本選手権女子400メートル個人メドレーで優勝した大橋悠依(左)と3位に終わった清水咲子=4月3日、東京アクアティクスセンター で

競泳日本選手権女子400メートル個人メドレーで優勝した大橋悠依(左)と3位に終わった清水咲子=4月3日、東京アクアティクスセンター で

 競泳女子の大橋悠依(イトマン東進)は、24日夜に行われる400メートル個人メドレー予選で自身初となる五輪に臨む。大橋には「サッコさん」と慕う3歳上のスイマーがいる。大橋と同じ個人メドレーが得意だったリオデジャネイロ五輪代表の清水咲子さんだ。

◆リオ代表・清水咲子さん、目標で好敵手

 「もともと天才。持っているものがすごかった」と清水さんも大橋のしなやかな泳ぎに一目置いていた。大橋は2017年、清水さんの持っていた日本記録を更新した。競技者としてはライバルでありながら、2人は自然と水泳の話題でうち解けていった。
 コロナ禍で五輪の延期が決まった昨春。清水さんは大橋から聞いた言葉がある。「私はサッコさんみたいに一回も(五輪に)行ったことがない。ここでなくなったとしても、(24年の)パリに行きたいと思います」。モチベーションの維持に悩みながらも、気概が感じられた。
 大橋は平井伯昌コーチの指導を受けていたが、昨冬、そのチームに清水さんも加入し、一緒に練習するようになった。4泳法すべての持久力とスピードを養う泳ぎ込みは苦しい。「競り合うときもあるし、アドバイスもし合う。すごくいい関係が築けている」。大橋は先輩の存在を励みにした。
 「正確さと繊細さが悠依を安定させている」と清水さんは大橋を評した。その繊細さで崩れそうなときは手を差し伸べた。今年に入ってからの合宿で大橋はタイムが思わしくないと部屋に閉じこもり、1人で泣いた。「また頑張ろう」。清水さんは深刻になりすぎず、笑って接した。

◆「サッコさんいなければ辞めていた」

 代表選考を兼ねた4月の日本選手権。清水さんは代表圏内の2位まであと0秒21届かなかった。優勝した大橋の心に寂しさが交錯した。自らの五輪内定を喜ぶ以上に、清水さんの結果に涙がこぼれた。このレースを引き金に引退を決めた清水さんのために手紙を書いて渡した。「サッコさんの分まで頑張ります」。便箋2枚にぎっしりと思いをしたためた。
 「サッコさんがいなかったら400メートル個人メドレーを辞めていると思う。それくらい存在は大きい」と大橋は実感を込める。ともに出場することはかなわなかったが、先輩の分まで力を振り絞る。(磯部旭弘)
【関連リンク】大橋悠依のプロフィール
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