中国、ロス米前商務長官らに制裁 「反外国制裁法」を初適用

2021年7月24日 20時57分
ロス前商務長官=AP

ロス前商務長官=AP

 【北京=坪井千隼】中国外務省は23日夜、外国からの制裁に反撃する「反外国制裁法」に基づき、香港問題を巡る米国の対中制裁への報復措置としてロス米前商務長官らに制裁を科すと発表した。同法は先月施行されたばかりで、適用は初めて。
 米バイデン政権は今月16日、香港の民主主義の弾圧に加担しているとして、中国政府の香港出先機関幹部ら7人に資産凍結などの制裁を科すと発表した。
 中国外務省はこれに対し23日、「中国の内政への重大な干渉であり、必要な対抗措置を取る」として、米トランプ前政権時代の閣僚であるロス氏や米NPO「香港民主委員会」など7個人・組織への制裁を決定したと発表した。
 これを受けサキ米大統領報道官は23日の記者会見で、中国側の制裁について「民間人や市民団体が対象であり、中国での政治的なリスクを高め投資環境を悪化させるものだ」として、結局は中国側が経済的な損害を被ることになると強調。米政府としては、あくまで対中制裁の完全な履行を進めていくと主張した。
 米国のシャーマン国務副長官は25日から26日にかけて訪中し、天津で中国の王毅国務委員兼外相と会談する予定。会談を前に米国側をけん制する狙いとみられる。
 反外国制裁法は、香港や新疆ウイグル自治区での人権問題を巡り欧米各国の中国政府への批判が高まる中、外国からの制裁に報復措置を定め抑止力とする狙いで、6月10日に成立、施行した。

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