デートDV相談窓口10年 横浜のNPOが報告書 特徴的事例も掲載

2021年7月26日 07時11分

報告書と啓発用の冊子を持つ阿部理事長=横浜市で

 恋人間の暴力や嫌がらせ、性行為の強要などを指す「デートDV」を防止する講座や相談事業を展開するNPO法人「エンパワメントかながわ」(横浜市神奈川区)は、相談窓口を開設してから十年間の活動をまとめた報告書(A4判二十六ページ)を作成した。
 同NPOは二〇一一年、デートDVに特化した相談窓口を全国で初めて開設。相談は初年度の七十一件から、一九年度は六百三十七件に増加した。昨年度分は集計中だが、無料通信アプリ「LINE」での受け付けも始めたことから、相談は倍増したという。LINEで相談が多かった理由について、阿部真紀理事長は「新型コロナウイルスによる外出自粛で、近くに恋人がいて電話しにくかったのでは」と分析する。
 阿部理事長は「この十年で、恋人の行動を制限したり、裸の画像を送らせたりするなどのデートDVが起きやすくなった」と話す。スマートフォンや会員制交流サイト(SNS)の普及で、連絡を取りやすくなったことが背景にあるという。
 報告書では相談件数の推移に加え、周囲の人がデートDVに気付いた場合に取るべき行動も解説。「物に当たったり、にらみ付けるのもDVなのか」「同居する恋人がリモートワークになって、仕事の邪魔だからと言われて外に出て行くように言われる」など特徴的な相談事例も掲載した。
 高校生向けに発行している啓発冊子も十年ぶりに刷新した。報告書とともに、同NPOのホームページから申し込んで入手する。阿部理事長は「今後、行政と連携して相談態勢を拡充したい」と話した。(志村彰太)

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