シドニー大会から憧れた夢の五輪 「こち亀」で語学勉強、もう一つの故郷で挑んだニナー賢治<トライアスロン男子>

2021年7月26日 12時32分
トライアスロン男子 バイクで力走するニナー賢治(左)=いずれも26日、お台場海浜公園特設コースで

トライアスロン男子 バイクで力走するニナー賢治(左)=いずれも26日、お台場海浜公園特設コースで

  • トライアスロン男子 バイクで力走するニナー賢治(左)=いずれも26日、お台場海浜公園特設コースで
  • トライアスロン男子 スタートするニナー賢治(30)、小田倉真(31)ら
  • トライアスロン男子 14位でゴールするニナー賢治(右)
 東京五輪第4日の26日、トライアスロン男子で、ニナー賢治(28)=NTT東日本・NTT西日本=が1時間46分24秒で14位、小田倉真(28)=三井住友海上=は1時間47分3秒で19位だった。ブルンメンフェルト(ノルウェー)が1時間45分4秒で優勝した。

◆目標のメダルに手が届かなくても「ベストなパフォーマンス出せた」

 国籍は違っても、幼少期からの夢を実現した。オーストラリア出身のニナーは日の丸のユニホームを身にまとい、東京・お台場を疾走した。14位という結果にも「ベストなパフォーマンスを出せた。とても興奮している」と充実した表情を見せた。
 オーストラリア人の父、日本人の母を持つ。パース育ちで、7歳からテニス、サッカー、体操に励み、2000年シドニー五輪を見て、母国の英雄、競泳2冠のグラント・ハケットに憧れた。「競技は何でもいいから」と五輪出場が夢になった。
 18歳から本格的にトライアスロンを始め、日本連合の人材発掘で見いだされた。「日本の代表選手として、ホスト国の五輪に出場できれば素晴らしいのでは」。もう一つの故郷で五輪挑戦を決め、4月に日本国籍を取得したばかりだ。
 5歳から毎年、東京都内の親族を訪れた。日本人が寺院や神社に参拝する姿に感銘を受け、日本文化に強い関心を示すようになった。五輪で多くの海外選手に伝えたいことがあるという。
 「日本では、他人やお年寄りを敬う。思いやりがあり、尊敬しあう姿に西洋の人たちは驚くと思う。日本文化は素晴らしい」
 3年前から山梨県内を拠点にし、漫画「GTO」や「こちら葛飾区亀有公園前派出所」を読んで日本語を勉強した。記者会見で必死に日本語で話そうとする姿は愛着が伝わってくる。
 五輪のレースではバイクで一時は一桁順位に上げるなど、見せ場はつくった。「ランで脚がけいれんしかけたが、最後まで頑張った」。目標のメダルには届かなかったが、ホスト国の五輪を経験し、笑顔が広がった。 (森合正範)

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