全員が初五輪の体操男子団体 執念の追い上げあと0.103点…連覇に届かず銀 力出しきった「内容は金」

2021年7月27日 02時27分
 東京五輪第4日の26日、体操男子団体総合で日本は銀メダルを獲得した。萱和磨(24)、谷川航(25)、橋本大輝(19)、北園丈琉(18)の4人全員がリオ五輪の優勝を経験していない初代表。健闘したがROCに0.103点届かず、2連覇はならなかった。 

男子団体総合決勝 表彰式で銀メダルを手にする(左から)谷川航、北園丈琉、萱和磨、橋本大輝 =有明体操競技場で

 最後の演技を終えたROCの得点を、日本の4人が固唾かたずをのんで待っていた。得点が出た瞬間、祈るような顔をしていたROCの選手たちが歓喜に沸いた。五輪史上まれにみる大接戦。強力なライバルを土壇場まで追い詰めたのは、若き日本の4年越しの執念だった。

◆メダルの色より今できる演技を

 5種目を終え、わずか1.3点差の中に1位からROC、中国、日本と並ぶ展開。ROCは床運動、日本と中国は鉄棒を2人が演じ、その差は0.5点以内に接近した。最終演技者の橋本は腹を決めた。「最後はいい演技で終わりたい。メダルの色なんて気にせず、自分の今できる演技をしよう」
 冒頭に披露するG難度の手放し技「カッシーナ」は伸びやかで、連続でこなす2本の「トカチェフ」もよどみがなかった。締めは後方伸身2回宙返り2回ひねり降り。五輪前は感覚に狂いが生じたこの技も、もう迷いがない。着地を完璧に止めて15.100点を出し、最後はROCに0.103点差まで迫った。

◆内村時代の終焉…若い世代で切磋琢磨

 体操界のキングと呼ばれた内村航平(ジョイカル)の時代が終わり、五輪団体総合の連覇は19歳の橋本ら若い世代に託された。偉大な存在が抜けた日本は2018、19年世界選手権で中ロの後塵こうじんを拝して3位。雌伏の間は東京五輪での復権だけを見据え、競い合うように技を磨き続けた。
 技の難度を示す演技価値点(Dスコア)のチーム合計は、18年世界選手権の団体決勝で106.4。中ロと1点超の差があったが、今回の決勝は109.3に達し、両国を上回った。全ての演技をほぼ完璧にそろえたROCに敗れたものの、出来次第で十分に勝てる位置まで来ていた。
 主将を務めた24歳の萱は胸を張った。「内容は金メダル。全員がミスなくつなぐことができたのは価値がある」。全てを出し尽くしたから、後悔はなかった。(佐藤航)

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