<TOKYO2020→21>体操ニッポン担う、県出身トリオ 国体を機に育成強化 橋本選手・萱選手・谷川選手

2021年7月27日 07時16分

谷川航選手が小中学時代に練習した健伸スポーツクラブ(2020年に同じ場所で建て替え)=船橋市で

 東京五輪は26日夜、体操の男子団体決勝が有明体操競技場(東京都江東区)で行われた。2大会連続金メダルに挑んだ団体メンバー4人のうち、県出身の橋本大輝(19)=順天堂大=と萱(かや)和磨(24)、谷川航(わたる)(25)=ともにセントラルスポーツ=の3選手が出場。「体操ニッポン」を担う3人を少年時代から知る県内指導者らが強さの原点を振り返った。(中谷秀樹)
 成田市出身の橋本選手は、佐原ジュニア体操クラブ(香取市)で六歳から体操を始めた。
 「膝、つま先伸ばせ」−。山岸信行監督(65)の口癖だ。技よりも基本が理念で、子どもたちが鉄棒を回る時に膝が伸びているか、肘が曲がっていないかなど厳しく目を光らせる。「体操はサーカスと違う、きれいじゃないと。ジュニアで基本を覚え、後で技が乗ってくれば高得点がもらえる」。技の習得に躍起だった橋本少年もこの教えをたたき込まれ、美しい体操の土台が培われた。
 船橋市出身の萱選手は「失敗しない男」と称される安定感が強み。二〇一六年リオデジャネイロ大会は補欠で、「あの時の気持ちや光景は五年間、一日も忘れたことはない」と執念を燃やした。市立船橋高校の大竹秀一監督(43)が習志野高校に在籍時、中学時代から六年間指導。「当時は同世代の子どもたちの中でも、能力的に真ん中より下で目立たなかったが、体操に真摯(しんし)に向き合い代表を勝ち取った」と目を細める。

橋本大輝選手を育てた佐原ジュニア体操クラブの山岸信行監督。練習場所は廃校となった小学校体育館で、跳馬のレーンは室内からはみ出ている=香取市で

 同じ船橋市出身の谷川選手は、市内の健伸(けんしん)スポーツクラブで小中学時代に、着地など基礎を教え込まれた。倉島貴司監督(53)は十八年前、指導する子どもたちと一緒に倒立姿勢をどれだけ保てるか競争したが、最後は当時小学一年の谷川選手と一騎打ちで敗れた思い出がある。「三分ほどでこちらが倒れた。自分の体を支える力が幼い時から備わっていたのかな」と懐かしむ。
 団体の顔触れは、前大会で主力の内村航平選手が今大会は個人に専念したが予選落ち、白井健三選手は引退と世代交代が加速。県出身三人が台頭した。
 市立船橋高に進んだ橋本選手を三年間指導した大竹監督は、千葉国体(一〇年)を契機とした育成強化の充実を強調。「一番の功績はジュニアの指導者。三人とも違うクラブ出身は全国的にも非常に珍しい。高校、大学と指導のバトンをつないで花が開いた。千葉体操界のチームワークの良さ」と語った。

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