歓声を力に!なでしこ2大会ぶり決勝トーナメント進出 田中美南が値千金ゴール<サッカー女子>

2021年7月27日 22時55分
 サッカー女子の1次リーグ最終戦は27日、E組の日本はチリを1―0で下し、勝ち点4の同組3位で準々決勝進出を決めた。後半に田中美南(INAC神戸)がゴールを奪った。各組3位のうち成績上位2チームに入ったため、準決勝進出を懸けてスウェーデンと戦う。

日本―チリ 後半、先制ゴールを決める田中(中央)。GKエンドレル=キューアンドエースタジアムみやぎで(AP)

 決勝トーナメント進出を決めたチリ戦後の取材エリアで、日本の大黒柱の岩渕が声を絞り出した。「試合前は感じたことのない重圧も感じていた。とにかく勝って次につながったのが全て」。目には涙が浮かぶ。負ければ敗退だった一戦に、21本のシュートで辛くも1点を挙げて勝利した苦しみがにじんだ。
 有観客のスタンドからは拍手の「後押し」もあり、これまでの2戦とうって変わって積極的に前に出た。開始20秒すぎに岩渕がシュート。得意のパスワークから攻撃陣が押し込む。だがゴールが遠い。後半の半ばにはチリのカウンター攻撃を受け、相手シュートがクロスバーに当たって真下に落ちた。ゴールラインを割ったかにも見えたが、GK山下が際どくキャッチした。
 重苦しい雰囲気を歓喜に変えたのは、途中出場の田中だ。後半32分、ゴール前で岩渕が収め、走り込んだ田中が冷静に右足でGKの脇下を抜いてネットを揺らした。「絶対に取り返す」。引き分けた初戦のカナダ戦ではPKを止められていた。「みんなのおかげで取り返すことができた。みんなに感謝したい」。汚名返上。仲間と抱き合った。
 日本が優勝した2011年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会は苦戦しながらも頂点へと駆け上がった。大幅にメンバーが変わった現チームは成長途上だが、10年前の栄光を追いかけ、追い越す高い志を抱く。まずは強敵スウェーデンが待つ準々決勝。「一発勝負なので、何かを起こしたい」と高倉監督。さらにギアを上げていく。 (唐沢裕亮)

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