国民・玉木氏の「全体主義」発言受け 共産、5区に独自候補 弁護士の飯田氏 衆院選で対抗措置

2021年7月28日 07時42分

出馬表明する飯田美弥子氏=日立市役所で

 共産党県委員会は二十七日、次期衆院選の茨城5区に新人で弁護士の飯田美弥子氏(61)=日立市=を擁立すると発表した。5区には国民民主党現職の浅野哲(さとし)氏(比例北関東)が出馬予定で、国民民主の玉木雄一郎代表が共産を「全体主義」と評したことへの対抗措置という。県委員会は、玉木氏の発言撤回があれば擁立を取り下げる意向も示しているものの、「野党共闘」には黄信号が灯った。
 玉木氏は今月十五日、国民民主、立憲民主両党がそれぞれ連合と締結した政策協定に入った「左右の全体主義を排し」との文言を巡り、「(全体主義は)共産主義、共産党のことだ」と発言。共産は、小池晃書記局長が「全体主義とは対極にある政党だ」と反論し国民民主に撤回を求めるなど、反発を強めている。
 飯田氏とともに日立市役所で記者会見した県委員会の稲葉修敏書記長も「野党共闘に冷や水を浴びせる状況が現に生まれている」と玉木氏の発言を批判した。
 5区には、日本原子力発電東海第二原発が立地する東海村が含まれる。浅野氏をはじめ、原発関連産業を抱える日立グループ労働組合出身の国会・地方議員が多く所属する国民民主県連は「原発ゼロ」に難色を示していることから、稲葉氏は「(再稼働反対、廃炉を)堂々と主張できる候補者が必要」であることも飯田氏擁立の理由に挙げた。
 一方で「(玉木氏の発言を)撤回した上で共産党も一緒にやりましょうとなれば、その方が大歓迎だ」とも述べ、国民民主の対応に期待を見せた。
 国民民主県連幹事長の二川英俊県議は、本紙の取材に「それぞれの政党が主張を通すために候補者を立てた。浅野を勝たせるためにしっかりやっていく」と語った。
 飯田氏は日立市出身。水戸一高、早稲田大法学部を卒業後、二〇〇〇年に弁護士登録。一九年に日立市で法律事務所を開いた。飯田氏は会見で「憲法を守ることは私のライフワーク」と話し、男女の賃金格差やワーキングプア問題の是正も訴えた。
 5区には、前回一七年に選挙区で当選した自民党現職の石川昭政氏も立候補を予定している。(保坂千裕)

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