小金井市、市立保育園3園を廃止案 財政負担など理由 民営化から方針転換

2021年7月29日 07時17分

築後53年が経過した小金井市立くりのみ保育園

 小金井市は二十八日、現在五園ある市立保育園のうち老朽化した三園を廃止する方針を決め、市議会厚生文教委員会で廃止案を説明した。市はこれまで、保育園の民営化を検討してきたが、財政負担の重さなどを理由に方針を転換した。市民からは反発も予想される。(花井勝規)
 市が廃止の方針を打ち出したのは、さくら保育園(貫井北町)、くりのみ保育園(東町)、わかたけ保育園(前原町)。いずれも昭和四十年代に建てられた建物で、築後四十九〜五十三年が経過している。くりのみ、さくらの二園は来春からゼロ歳児の募集を止め、段階的に縮小し、最後の園児が卒園する二〇二七年春に廃園する計画。わかたけは二園の状況を見ながら廃園計画を決める。
 市によると、老朽化した園の施設を建て替える場合、一施設あたり四億〜五億円がかかる。廃園による財政効果として、保育士二十七人減による人件費のほか、建て替え費も不要になることから、十年間で約三十億円の経費削減を見込む。

◆市側「待機児童問題 解消されつつある」

 市保育課の担当者は「小金井市はずっと市立五園体制を維持してきた。近年は民間参入が進み、待機児童問題も解消されつつある」と三園の廃止に理解を求める。市の調べでは、一九九六年時点の多摩地域二十六市の認可保育園四百九十二園のうち市立は約41%だったが、二〇年には八百六十三園のうち市立は約17%に減り、民間参入が顕著になっている。

◆市民「定員半分でも 子育て支援拠点を」

 元民間保育園の施設長で、市の廃園方針に反対する安藤能子(よしこ)さん(71)は「お金がないから廃園するというのでは能がない。定員は半分でもいいからショートステイなど子育て支援機能を盛り込み、市営ならではの拠点として再整備してほしい」と話している。

関連キーワード

PR情報

東京の新着

記事一覧