横浜 打線爆発3年ぶりV<高校野球・神奈川>

2021年7月29日 07時27分

横浜−横浜創学館 優勝を決め喜ぶ横浜ナイン=いずれも保土ケ谷球場で

 第103回全国高校野球選手権神奈川大会は二十八日、横浜市の保土ケ谷球場で決勝を行い、横浜が横浜創学館を17−3で破り、3年ぶり19回目の甲子園出場を決めた。
 横浜は序盤から打線が爆発。一回2死から死球出塁した3番金井慎之介選手(3年)が、次打者の右前安打で右翼手が打球処理にもたつくのを見て、一気に本塁にかえる好走塁で先制。二回は4連続長短打などで2点、四回は打者11人で7安打を重ねて一挙7得点、五回も打者10人で4点を加えるなど計24安打を放って17得点した。
 横浜創学館は主将の4番長井俊輔選手(3年)の七回の左越え本塁打や八回の中犠飛などで3点を返すのがやっとだった。
 甲子園大会は八月九日に開幕する。

◆信頼が生んだ先制点 金井慎之介選手・横浜3年

1回裏、先制のホームを踏み雄たけびを上げる横浜・金井選手(右)

 横浜の三塁ベースコーチ中藤光洋(こうよう)選手(3年)が両腕をグルグル回して「GO」の指示を金井慎之介選手に送る。「信頼しているあいつ(中藤選手)が行けというなら絶対に間に合う」と確信して三塁ベースを蹴り、本塁に滑り込むと間一髪でセーフ。右翼手が打球をはじいたのを見届けて一塁から一気に走った先制点は、選手同士の信頼関係の深さから生まれた。
 金井選手はこの春までエースとしてマウンドに立っていた。しかし、昨秋の県大会準決勝で東海大相模にコールド負け。今春の県大会準決勝でも桐光学園にコールド負け。その責任のすべてを左腕が背負い、「この夏は野手としてチームに貢献しよう」と背番号7で臨んでいた。
 好走塁が火付け役となり、二回以降は打線が大爆発。自身も二回に適時打、四回には適時二塁打を放ち、甲子園初出場を目指した横浜創学館の野望を打ち砕いた。
 九回、相手の攻撃が2死となると、村田浩明監督は金井選手をマウンドに立たせた。戻ってきたエースの姿を見た中堅手の安達大和主将は「あいつが頑張っているのを見続けてきたから、込み上げてくるものがあった」。初球の速球で右飛に打ちとると金井選手の目からも涙があふれ、集まったナインがマウンドで一つになった。
 今年限りで引退を表明している西武の松坂大輔投手に憧れて同じ横浜の門をくぐった。「松坂さんが三振を取って優勝したシーンが頭にあるので、同じ場所でしっかり勝ちたい」。大舞台で大先輩と同じ頂に立つには、左腕の投打の活躍が不可欠になる。(安田栄治)

◆諦めない 反撃の本塁打 横浜創学館(3年)・長井俊輔主将

7回表無死、左越えソロを放ち笑顔で生還する長井主将(右)

 大差がついていた。自分の力不足が情けなかった。それでも、あきらめたくなかった。「泥くさく最後の最後まで、攻めようと思っていた」。長井俊輔主将は七回表に低めのスライダーを左翼スタンドに運び、チーム初得点を挙げた。
 主将で4番。大黒柱として、チームを背中で引っ張ってきた。決勝でも仲間たちに声を掛け続け、最後まで諦めない姿勢を見せ続けた。
 主将に今大会第1号が出たことでチームは勢いづき、八回表には2点を返して意地を見せたが、戦況を覆すことはできなかった。「最初から打てていれば流れは違っていた。勝ちにつながる一打にできず悔しい」と唇をかんだ。
 甲子園出場の夢は後輩たちに託した。「自分たちのやるべき事をしっかりやれば、結果はついてくる。陰ながら応援したい」(酒井翔平)

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