五輪で人流減らず?小池知事「むしろ逆。ステイホーム率上げている」 東京のコロナ感染、過去最多3865人に

2021年7月29日 17時21分
小池百合子知事

小池百合子知事

 新型コロナウイルスの感染者数が過去最多の3000人台に突入した東京都のモニタリング会議が29日開かれ、緊急事態宣言の前後を比べた繁華街の滞留人口の減り幅が、前回(3回目)の宣言時の4割程度にとどまっていることが報告された。小池百合子知事は減り幅の鈍さと、開催中の東京五輪との関連を問われ「オリンピックはとてもステイホーム率を上げている」と減り幅の鈍さとの関連を否定した。
 ただ専門家からは、五輪について「お祭りが行われているメッセージ」となって、人流減少の鈍さにつながっている可能性を指摘する声もあり、見解は分かれている。モニタリング会議後に公表された29日の新規感染者数は3865人となり、3日連続で過去最多を更新した。

◆「人流下がっている」

 会議後、記者が「五輪が都民の(人流を)減らさなきゃいけないという理解の妨げになる側面はないのか」と質問した。これに対し小池氏は「むしろ逆だと思う」と強調。ステイホーム率を上げているとし、「実際にテレビ局の皆さんが1分計ごとに全部視聴率を換算している。それが示している。ぜひとも自宅での観戦をお願いします」と述べた。
 モニタリング会議では、専門家から、現状のペースで感染が増えると、東京五輪終了後の8月11日には1日当たり約4532人に達するとの試算が報告された。宣言2週間後の東京の繁華街の人出は、前回宣言時は約40%減ったのに、今回は約16%しか減っていない。「感染力が強いデルタ株への置き換えが進む中で、感染者数を減少に転じるには、少なくとも前回宣言時まで人流を減らす必要がある」とも指摘された。
 この点について、小池氏は「人流についても下がっている。ご協力はいただいている。さらにご協力をいただきたいということを強調している」と述べた。

◆専門家は五輪の人出増、懸念

 一方で、人流の減少について、専門家からは別の見方も出ている。厚生労働省に助言する専門家組織「アドバイザリーボード」の脇田隆字・国立感染症研究所長は28日、人流減の鈍さについて「五輪というか、お祭りが行われているメッセージも影響する可能性がある」と指摘した。
 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長も29日に開かれた参院内閣委員会の閉会中審査で、首都圏などでの新たな新型コロナ感染者の急増に対し「この感染を下げる要素があまりありません」と強調。
 感染拡大を進める要因として、「コロナ疲れ」や感染力の強い変異株「デルタ株」への置き換わりとともに「夏休み、お盆、さらにオリンピック」と列挙し、東京五輪の開催が人出の増加に影響している懸念を示した。

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