福島第一原発の汚染水を浄化した「処理水」でヒラメ飼育 東電が22年夏から、放出基準まで薄めて

2021年7月29日 20時24分
東京電力福島第一原発。構内のタンクには処理水が大量に保管されている

東京電力福島第一原発。構内のタンクには処理水が大量に保管されている

 東京電力は29日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)で発生する汚染水を浄化処理した後の水の海洋放出処分に向け、原発構内でヒラメの飼育試験をすると発表した。今秋に原発近くの海水を使って飼育を始め、来年夏ごろからは放出基準まで薄めた処理水を水槽に入れて飼育する。
 東電によると、風評被害を抑える対策として実施。30~40センチほどのヒラメを敷地内に用意した水槽で育て、その様子をインターネットで中継する。試験結果として、ヒラメの体内に蓄積された放射性物質トリチウムの濃度などを示す予定という。ほかの魚や貝、海藻などの飼育も検討する。
 この日の記者会見で、福島第一廃炉推進カンパニーの小野明最高責任者は「目で見て安全だと分かれば安心できるという意見をもらい、魚の飼育をすることにした」と説明した。
 処理水には、汚染水の浄化処理では取り除けないトリチウムが残る。東電は処理水に大量の海水を混ぜてトリチウムの濃度を下げ、海へ放出する計画。放出が始まった後は、海へ流した水を使って魚の飼育を続けるという。(小野沢健太)

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