<熱海土石流>「うれしいが素直に喜べない」国道135号の規制解除 生活再建に向け説明会も開始

2021年7月30日 08時00分

土石流の影響による通行規制が解除された国道135号

 熱海市伊豆山(いずさん)の土石流災害で通行止めが続いていた国道135号の規制が二十九日、解除された。三十日には路線バスも運行を始める。今月三日の発災以降、住民たちは迂回(うかい)路を使うなど不便な生活を強いられてきたが、ようやく解消される。(山中正義)
 規制解除は午後三時。規制線のある逢初(あいぞめ)橋付近には、その前から開通を待つ歩行者や車が見られ、解除とともに車が行き交った。国道沿いの釣具店従業員菅沼浩一さん(69)は「警察官らが泥まみれになりながら頑張ってくれた。開通はうれしい。でも、まだ行方不明の人もいるから素直に喜べないところもある」と話した。
 三日の土石流では、逢初橋に土砂やがれきなどが流れ込み、道路を寸断。今も橋のたもと付近には土砂やがれきが残り、重機による撤去作業が続いている。
 国道135号が開通したのに伴い、迂回路として無料開放されていた海岸沿いの民間有料道路「熱海ビーチライン」は三十日から通常営業となる。
 一方、応急的な住まいとなる公営住宅や民間賃貸住宅の準備状況など、被災者の生活再建に向けた説明会も始まった。二十九日は被災した伊豆山の三地区で開かれ、計百七人が参加。このうち岸谷(きだに)地区の会場では、伊豆山小学校での授業再開や市道の開通見込みなどについて、住民から質問が出ていたという。説明会は、避難所となっているホテルでも三十、三十一日に開催する。
 二十九日の捜索は総勢七百人態勢で実施されたが、新たに見つかった人はいなかった。午後四時現在、亡くなったのは二十二人、行方不明者は五人。

土砂やがれきが残る逢初橋のたもと付近 =いずれも熱海市で

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