熱海土石流 身元判明の坂本光正さん 「面倒見の良い人」 近所の人助けた後に…

2021年7月30日 07時59分

坂本光正さん (知人のフェイスブックから)

 二十八日に身元が判明した坂本光正さん(44)は伊豆山神社の例大祭奉賛会で役員も務めた経験があり、周囲から「面倒見の良い人」と慕われていた。土石流の発生時は近所の人の避難を助けた後に土砂に巻き込まれたとみられ、人柄を知る人たちが悼んだ。
 坂本さんの娘で高校生の紗花(すずか)さんの行方も分かっておらず、土石流に巻き込まれたとみられている。
 坂本さんの自宅近くの六十代主婦は三日朝、土石流から逃げる際、脚が悪くて越えられずにいたフェンスで、坂本さんが腕を引っ張り上げてくれた。「坂本さんが腕を引っ張ってくれなかったら助からなかった。命の恩人」と話した。
 災害現場に近い伊豆山神社では例大祭で御鳳輦(ごほうれん)という行事があり、地元の厄年の人が参加。坂本さんは二〇一九年度の厄年奉賛会「伊豆山巳午友志童會(いずさんみうまゆうしわっぱかい)」の運営副本部長を務めた。
 小中学校時代に坂本さんの後輩で、同じ野球チームや野球部に所属していた男性は「昔から面倒見の良い人。自分より後輩のことを優先に考えてくれる人だった」と話した。
 坂本さんと同じ中学で先輩だった男性(46)は、子ども同士が地元の学童野球チーム「伊豆山イーグルス」のチームメートだった。遺体の身元が坂本さんと分かり、「『本当に?』という感じはある。残念」と話した。今も行方不明の紗花さんのために、男性は家族で祈り続けているという。
 熱海中時代の同級生だった男性(44)は「(坂本さんが)見つかって良かった。でも、まだ、娘さんが見つかっていないので複雑」と言葉をしぼり出した。

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