「自ら国会議員の職を辞すべきだ」弁護士有志 安倍前首相「不起訴不当」議決

2021年7月30日 21時00分
 安倍晋三前首相の政治団体が「桜を見る会」前日に主催した夕食会の収支を巡り、安倍氏を不起訴とした検察の処分に対する検察審査会の答えは、「不当」だった。安倍氏を刑事告発した弁護士有志らは、一部を不起訴不当とした議決を受け、「検察は捜査を尽くしてほしい」と求めた。(小沢慧一、三宅千智)

安倍晋三前首相の不起訴不当議決を受け、記者会見する泉沢章弁護士(中)ら=東京・霞が関の司法記者クラブで

 「不起訴不当の議決は大きい。検審は最大限の判断をしてくれた」
 弁護士有志らでつくる「『桜を見る会』を追及する法律家の会」の泉沢章弁護士は30日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、こう強調した。
 弁護士有志らは昨年5月、夕食会を巡り安倍氏らを東京地検特捜部に刑事告発した。特捜部は12月、夕食会を主催した政治団体「安倍晋三後援会」代表の元公設第一秘書が2016~19年、ホテル側への補填(ほてん)分707万円を含む収支3022万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反罪で略式起訴したが、安倍氏は不起訴に。弁護士有志らは今年2月、検審に審査を申し立てていた。
 会見に同席した米倉洋子弁護士は「政治資金収支報告書に夕食会の収支を記載しなかったのは、補填という寄付行為を隠蔽するためだ。この事件の本質である公選法違反を不問とした検察の処分を、検審が『不当』と評価してくれたことには意義がある」と話した。
 泉沢弁護士は、「秘書がやったこと」だとする安倍氏の姿勢を議決が「国民感情として納得できない」と付言したことに言及。「安倍氏は虚偽答弁も重ねてきた。国会議員の職を辞すべきだ」と訴えた。

◆検察幹部「起訴相当議決でなかったのは当然」

 一方、ある検察幹部は「しっかり再捜査する」と話したが、別の幹部は「(強制起訴につながる)起訴相当議決でなかったのは当然」と淡々と語る。東京地検の森本宏次席検事は「議決内容を精査し、適切に対処したい」とコメントした。

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