【菅首相会見詳報】緊急事態宣言は「最後の覚悟」…感染対策、私はできる

2021年7月31日 08時54分
緊急事態宣言の対象地域拡大などについて記者会見する菅首相(30日午後7時14分、首相官邸で)=代表撮影

緊急事態宣言の対象地域拡大などについて記者会見する菅首相(30日午後7時14分、首相官邸で)=代表撮影

 【首相会見の流れ】菅首相が冒頭に発言した後、内閣記者会の幹事2社(各社持ち回り)が代表して質問。その後、司会の小野日子(ひかりこ)内閣広報官が挙手した記者の中から指名し、幹事社を含め計13人が質問した。まだ挙手する記者が残っていたが、1時間6分で打ち切られた。本紙は挙手したが指名されなかった。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長も同席した。

 菅義偉首相の30日の記者会見の詳報は次の通り。

【冒頭発言】

◆4府県に緊急事態、5道府県にまん防 東京、沖縄は延長 8月末まで

 先ほど、新型コロナ対策本部を開催し、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府に緊急事態宣言を発出するとともに、北海道、石川県、京都府、兵庫県、福岡県にまん延防止等重点措置を実施し、期間はそれぞれ8月2日から8月31日までとすること、東京都、沖縄県の緊急事態宣言を8月31日まで延長することを決定した。
 全国の新規感染者数は増加を続けている。首都圏や関西圏をはじめ、多くの地域で増加傾向が続き、これまでに経験したことのないスピードで感染が拡大している。

◆デルタ株でさらに感染拡大懸念

 大きな要因として指摘されるのが、変異株の中でも世界的に猛威を振るっているデルタ株だ。4月の感染拡大の要因となったアルファ株よりも1・5倍ほど感染力が高く、全国的にデルタ株への置き換わりが急速に進むにつれ、さらに感染の拡大が進むことが懸念される。
 一方で、足元の感染者の状況を見ると、既に高齢者の73%が2回の接種を完了する中、これまでの感染拡大期とは明らかに異なる特徴がみられる。東京における65歳以上の新規感染者の数は、感染が急拡大する中でも、本日も82人にとどまり、割合は4月までの20%台から、今では2%台に低下している。

◆ワクチン接種に効果 しかし、若い世代で感染拡大

 ワクチン接種の効果が顕著に表れているが、それでもなお強く憂慮すべきことがある。若い世代で感染が急拡大していることだ。感染者の増加が止まらなければ、重症者数もさらに増加し、病床が逼迫(ひっぱく)する恐れがある。新規感染者数の急増に伴い、保健所による入院の調整に大きな負担がかかり、自宅で待機する方も増えているのが現状だ。
 夏休みは続き、お盆の時期を迎えるが、不要不急の外出や移動の自粛をお願いする。外出が必要な場合にも、極力慎重に対応していただきたい。
 五輪が始まっても、交通規制やテレワーク、さらには皆さんの協力で、人流は減少傾向にある。さらに人流を減らせるよう、自宅でテレビなどを通じて声援を送っていただくことをお願いする。

◆アストラ社製ワクチン、効果的な治療薬を承認

 新型コロナとの闘いのゴールは、国民の命と健康を守ることだ。本日、40代以上の方に接種が可能となるアストラゼネカ製のワクチンが承認された。政府において、200万回分が確保されており、希望する自治体などに速やかに提供していく。8月下旬には2回の接種を終えた方の割合が、全ての国民の4割を超えるよう取り組む。
 治療薬についても大きな進展がある。軽症者や中等症者には効果的な治療薬がなかったが、こうした方の重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬が今月19日に承認された。既に使用を希望する全国の2000を超える医療機関が登録され、要請に応じて順次配送する。政府として、この中和抗体薬の十分な量を確保しており、50代以上の患者に加え、基礎疾患のある方に積極的に供給し、重症化を抑えていく。

◆「今回の宣言が最後となるような覚悟で」

 (緊急事態)宣言の出口は、ワクチンの接種状況と合わせ、医療提供体制への負荷に着目した具体的な分析を進め、適切に判断する。その上で、社会経済活動の制限の緩和に向けた道筋を示していく。今回の宣言が最後となるような覚悟で、政府を挙げて全力で対策を講じていく。国民の皆さんのご理解とご協力を心からお願い申し上げる。
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