LGBTQにも脱トランプ効果か、米国の公職選出者が4年前の2倍に それでも「あと3万人近く不足」

2021年7月31日 23時01分
 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米国で公職に選出された性的少数者(LGBTQ)が6月時点で約千人に上り、4年前の2倍以上に増加したことが米団体の調査で分かった。ジェンダー問題などで差別的な言動を繰り返したトランプ前大統領への反発が一因とされるが、公職者全体に占める割合はなお低い。

ケート・ブラウン・オレゴン州知事=AP

◆知事は2人、上下院議員は11人

 非営利団体「LGBTQビクトリー研究所」によると、全米の知事や市長、上下院議員、地方議員、選挙で選ばれる公務員など約50万の公職者のうち、LGBTQとして認知されているのは986人だった。知事ではオレゴン州のケート・ブラウン氏、コロラド州のジャレッド・ポリス氏の2人、市長は56人、上院議員は2人、下院議員は9人だった。LGBTQの公職者がいないのはミシシッピ州だけだった。

◆民主党70%超、共和党は3%以下

 所属政党別では民主党が73.1%、共和党は2.6%と大差があった。米メディアによると、同研究所長で同性愛を公表している元テキサス州ヒューストン市長アニス・パーカー氏は「おそらくトランプ氏が民主党の最高のリクルーター(人材募集者)だった」と皮肉を込めて指摘した。

◆公平にはまだ道遠く

 米国では、昨年の大統領選の民主党候補者争いで健闘したブティジェッジ運輸長官らLGBTQの活躍も目立ち始めている。ただ、5.6%とされる人口割合に対し、公職者全体に占める割合はなお0.19%。南部諸州では、トランスジェンダーの若者への性適合治療を制限する立法の動きなども相次ぐ。パーカー氏は「(人口割合を)公平に反映するには、あと2万8116人のLGBTQの公職者が必要だ」と訴えた。

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