やまゆり園の新園舎への入居始まる 園長「犠牲者決して忘れない」

2021年8月1日 21時59分

再建された津久井やまゆり園に戻る入所者を乗せたバスを出迎える園職員ら=相模原市緑区

 2016年7月に入所者ら45人が殺傷された相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で1日、事件を受けて建て替えられた新園舎に、入所者40人が入居を始めた。永井清光園長は取材に「犠牲者19人のことを決して忘れず、利用者一人一人の気持ちに寄り添うことを大切に支援していく」と述べた。

◆家族会「おかえりなさい」

 入所者40人は、これまで仮住まいしていた横浜市内の施設からバスなど車4台に分乗し、同園に到着した。永井園長ら職員や、入所者の家族会の大月和真会長らが門の前で「おかえりなさい」と書かれた手作りの横断幕を掲げ、手を振って出迎えた。
 新園舎は定員66人で、すべて個室。防犯ガラスや防犯カメラを導入した。自立生活の練習用居室もあり、入所者が希望すれば、グループホームなど施設の外で暮らせるよう職員らがサポートする。
 神奈川県は事件後、入所者119人が望む生活の場について意向をくみ取る「意思決定支援」を行い、現地に建て替える新園舎のほか、12月に入居が始まる横浜市の新施設、別の県立施設、グループホームなどの地域生活に移ることがそれぞれ決まっている。
 事件は16年7月26日未明に発生。元職員の植松聖死刑囚(31)が園内に侵入し、入所者19人を殺害、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。昨年の横浜地裁での裁判員裁判で死刑判決が言い渡され、その後、弁護人の控訴を自ら取り下げ、刑が確定した。(曽田晋太郎)

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