フルスイング貫いた 修徳・佐藤大空(さとう・だいあ)選手(2年)<高校野球・東京>

2021年8月2日 07時13分

9回表2死、豪快に空振りする修徳の佐藤大空選手=東京ドームで

 四回、東京ドームの天井に向かってすくい上げるように打った白球は、大きな放物線を描き、左翼席の最前列にぽとりと落ちた。「思い切り引っ張って弾道が高い本塁打を打ちたい」という理想通りの一発を大舞台で放ち、誇らしげにダイヤモンドを回った。
 チームが最速152キロを誇る関東一の好投手を攻めあぐねる中、「一振りで流れをたぐり寄せるのが4番の役目」と初球の直球を狙った。この本塁打がチーム初安打となり、劣勢に立たされていたナインを勇気づけた。
 バットを揺らし、左足を大きく上げ、インパクトの瞬間に最大限の力を込める。豪快なフルスイングを貫き、これで3試合連続アーチと頼もしいが、中学までは投手だった。利き腕の右肘を痛めて野手に転向。そのときに志したのがフルスイングだった。「同じ凡打でもフルスイングだったら自分の力を出し切れたと思える」と振り切ることを信条にしてきた。
 九回2死、最後の打者として打席に入った。初球、体勢が大きく崩れるほどの空振りに観客がどよめいた。まだ2年生。目標の甲子園には届かなかったが「修徳の佐藤」の名を広める夏になった。「もっとスケールアップして長打を量産したい」と引き締めた表情に覚悟がにじむ。名前の「大空(だいあ)」のように大きなアーチを空にかけ、新チームを引っ張っていく。(加藤健太)

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