<コロナと生きる@いばらき>ワクチン2回、高齢者6割 「7月末完了」達成できず 供給不足、自治体頭抱え

2021年8月2日 07時39分

ワクチン不足で接種の予約ができないことを伝えるつくば市のウェブサイト

 新型コロナウイルスワクチンの六十五歳以上の高齢者接種で、二回目を終えた県内の高齢者(約八十四万人)は県によると、七月二十六日現在、61・8%にとどまる。菅義偉首相が掲げた「七月末完了」は達成できなかった。接種が遅れている要因は、ワクチンが十分に国から供給されないことだ。七月上旬ごろから続く不足は解消されず、国の見通しの甘さに各自治体は頭を抱える。(宮尾幹成、保坂千裕)
 「ワクチンが来なくなってしまったら、何もできない」。つくば市の担当者は困惑気味に、現状をそう説明する。
 市のウェブサイトによると、市内の高齢者(四万七千百五十八人)で二回目を終えているのは十二日現在、約四割。だが、病院での個別接種は、最も回数が多かった五〜十一日の週の約一万二千回から、十九〜二十五日の週の九千回程度まで、約三割減少してしまった。
 市はすでに十六歳以上の全市民に接種券を郵送したが、ワクチン不足のため予約を停止している。
 筑西市は二十八日段階のまとめで、市内高齢者で二回目の接種を終えたのは半分強に当たる約一万七千人しかおらず、八月も接種は続く。市の担当者は「希望者の分のワクチンは欲しい」と訴えた。
 県の新型コロナウイルスワクチン接種チームによると、七月二十六日現在、県内で高齢者とともに優先される高齢者施設などの従事者(約四・四万人)でも、二回目を終えたのは81・2%にとどまる。
 だが、ワクチンの供給は依然として滞る。政府は七月二十九日、本県に対し、八月後半(十六〜二十二日と二十三〜二十九日の週)に二百十八箱(十二万七千五百三十人分)のファイザー社製ワクチンを追加配分すると通知した。これは各市町村が希望した計四百五箱の約54%でしかない。
 本県に割り当てられたワクチンの累計量は、八月二十三〜二十九日の週の配分までで百四十三万五千四百九十二人分。県内の接種対象者(二百四十九万五千九十七人)に対する供給率は約58%となっている。
 大井川和彦知事は七月二十九日の記者会見で、「ちゃんとしたワクチン確保の見通しを持った上で、市町村に接種能力の拡大を要請してほしかった。ちょっと考慮が足りなかったのではないか」と苦言を呈した。
 政府によるワクチン供給を巡っては、河野太郎ワクチン担当相が七月六日、「在庫」があるとみなした市町村への配分量を一割減らす方針を表明。その通りに八月前半分を配分したところ削減された自治体が猛反発したため、二十六日には八月後半分の削減を撤回するなど、混乱が続く。

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