巨木保存運動 銅人形で表現 赤川さんの作品 立川・グリーンスプリングスに設置

2021年8月4日 07時20分

プラタナスの巨木の保存運動をモチーフにした作品と赤川さん=立川市で

 立川市の商業施設「グリーンスプリングス」の敷地内に三日、銅板造形作家の赤川政由(まさよし)さん(70)=同市=の作品が設置された。市内の旧米軍立川基地跡にある三本のプラタナス(スズカケノキ)の巨木が市民運動によって保存された歴史をモチーフにした作品で、三人の奏者が木管楽器を演奏する様子をかたどった。(竹谷直子)
 作品名は「三本のプラタナスとしあわせな三楽士をつくった人々」。高さは約三メートル。オーボエ、クラリネット、ファゴットの三重奏をイメージした。赤川さんは「スズカケを守ったことが形として残った。子どもたちに歴史を伝えていける」と語った。

立川市緑町にある3本のプラタナスの巨木(同市の音楽プロデューサーしおみえりこさん提供)

 題材となった巨木は同市緑町にある。一九九九年に再開発のため伐採される計画だったが、赤川さんら市内の芸術家や子どもたちによる保存を求める運動で残った。市民に「スズカケ三兄弟」と呼ばれ、親しまれている。
 地域の音楽家らは、この保存運動を後世に伝えるコンサートを二〇〇六年から続けている。こうした市民らの活動も踏まえ、グリーンスプリングスを開発した市内の不動産会社「立飛ホールディングス」が銅人形の設置を決めた。
 銅人形は四カ月かけて製作。赤川さんは完成間近に体調を崩して入院したが、五人の弟子が協力して仕上げた。弟子の一人で金属造形家の安東桂(あんどうけい)さん(43)は「お世話になった弟子たちで作り上げていこうという気持ちだった」と話す。
 赤川さんは全国各地に銅人形を提供しており、立川市内には、戦前に世界初の太平洋無着陸横断飛行に成功した「ミス・ビードル号」を題材にした「風に向かって」(JR立川駅北口)などが設置されている。

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