ウィシュマさん監視映像、一部を遺族に開示へ 入管庁が方針転換

2021年8月6日 10時13分
亡くなったウィシュマさん(遺族提供)

亡くなったウィシュマさん(遺族提供)

 名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した問題で、出入国在留管理庁(入管庁)は、最終報告書の公表後、施設内でウィシュマさんの様子を写した監視カメラのビデオ映像の一部を、遺族に限り開示する方針を固めた。同庁は、保安を理由に遺族に開示しないとしてきたが、方針を一転させた。
 関係者によると、同庁はウィシュマさんが施設内で会話する様子などの映像を遺族に見てもらうことが、人道上の配慮として必要だと判断した。
 遺族に限定された一部の開示であればプライバシーの保護や施設内での保安上の懸念は少ないとしている。週明けの最終報告書の公表後、遺族に説明する際、映像を開示できるよう調整している。
 ウィシュマさんのビデオ映像をめぐっては、国会で入管施設での外国人の収容の在り方を見直す、出入国管理法改正案の審議で、野党側が、映像が開示されなければ採決に応じられないと主張した。
 法務省は、報告書を出す際に限定して開示するなどとしていたが、政府・与党が改正案の成立を見送った後は、同省は再び「開示しない」と主張していた。
 また、入管庁はウィシュマさんが死亡した問題で、名古屋出入国在留管理局の入管施設内での対応に問題があったとし、監督不行届などを理由に、名古屋入管局長らを訓告などの処分とする方向で、最終調整を行っていることが分かった。ウィシュマさんの病状などが、現場の職員から幹部まで報告されておらず、適切な対応が行われなかったことが監督責任などに当たると判断しているとみられる。(望月衣塑子)

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