有観客なら厳しかったけど…五輪女子サッカー決勝、試合時間と会場を異例の変更

2021年8月6日 19時25分
 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は5日夜、炎天下の試合が懸念されていた、6日のサッカー女子決勝の試合開始時間と会場を変更すると発表した。試合開始は午前11時から午後9時に、会場は国立競技場から横浜国際総合競技場に変わった。組織委は「暑さ対策に取り組む」と、見直しを否定していたが、選手らの不安を解消できず、土壇場での変更を迫られた。
 組織委によると3日夜、決勝に進んだスウェーデン代表とカナダ代表が暑さを理由に試合開始時間の変更を求めた。それを受け、組織委と国際オリンピック委員会(IOC)が5日に協議。開始を7日の男子決勝と同じ午後9時とした上で、その時間は国立競技場で陸上が開催されているため、会場を横浜に移した。さらに埼玉スタジアムで6日午後8時開始の男子3位決定戦を「女子と時間が重なる」という理由で午後6時開始に繰り上げた。
 大会日程は各競技の国際統括団体が要望を出し、IOCと組織委がまとめる。高谷氏が「露出も大事だ」と話すようにテレビ中継を重視。サッカーは他の試合が早くても午後4時半に始まる一方、女子決勝だけが昼間に設定された。強豪米国の進出を見据え、現地時間の夜に合わせたという見方が強い。
 最初に決勝の日程を発表した2019年から熱中症への危険性が報道陣から指摘されていたが、組織委は「国際サッカー連盟(FIFA)がその時間を求めている」と見直しを議論しなかった。
 しかし開幕後、酷暑の試合に対して海外選手の不満が続出。テニスでは最大4時間の時間変更があった。サッカー女子決勝は会場ごと移る大掛かりな変更になり、「観客を入れる形であれば、現実的に厳しかった」と高谷氏。無観客での開催が結果的に選手の健康を守る形となった。(原田遼)

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