「女性というだけで命を脅かされる社会はおかしい」 小田急線刺傷事件受け全国38カ所でフラワーデモ

2021年8月12日 18時46分
小田急線内で女性らが襲われた事件に対し抗議するフラワーデモ参加者ら=11日、さいたま市のJR浦和駅で

小田急線内で女性らが襲われた事件に対し抗議するフラワーデモ参加者ら=11日、さいたま市のJR浦和駅で

 「約6年前から幸せそうな女性を見ると殺したいと思うようになった」。小田急線電車内で起きた刺傷事件で、殺人未遂容疑で警視庁に逮捕された対馬悠介容疑者(36)の供述に、女性だという理由だけで殺される「フェミサイド」だとして抗議する声が各地に広がっている。11日は花を手に性暴力の根絶を願う「フラワーデモ」が全国38カ所で開催され、参加者らが「女性というだけで命を脅かされる社会はおかしい」と訴えた。

◆「女性を対等な人間と見ていない」

 世界保健機関(WHO)は、女性であることを理由とする殺人をフェミサイドと定義。動画投稿サイトでシンポジウム形式で開催されたデモでは、富山県出身の大学院生吉岡せいさんが「事件は明白なフェミサイド。女性を意思や選択肢を持つ対等な人間と見ていない」と強調した。
 東京都八王子市の菱山南帆子さんは、事件への抗議を会員制交流サイト(SNS)に書き込んだところ、犯行に使われたのと同種の刃物の写真が、見知らぬ男からネットを通じ送られてきたという。「女性が差別に声を上げることすら脅迫し妨害する社会を変えたい」と話した。

◆14日は東京・新宿でも活動

 さいたま市のJR浦和駅近くでは、十数人が「女性へのヘイトクライムに断固たる対処を」などと記されたプラカードを無言で掲げた。参加した松沢悦子さん(72)は「(容疑者は)男性中心の社会で育ち、女性は男性より弱くあるべきだという認識がベースにあるのでは」と推測した。14日は東京・新宿で、プラカードを手にフェミサイドに抗議する活動が企画されている。(出田阿生、柏崎智子)

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