「おまえはコロナだから離れろ」米国でアジア系に対するヘイトクライムの増加止まらず 半年で4500件、昨年分に並ぶ

2021年8月13日 20時42分
ヘイトクライムの件数を報告する「ストップ・AAPI・ヘイト」のTwitterアカウント

ヘイトクライムの件数を報告する「ストップ・AAPI・ヘイト」のTwitterアカウント

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米国で今年6月末までの半年間に起きたアジア系住民への憎悪犯罪(ヘイトクライム)が4500件以上となり、昨年の件数とほぼ並んだことが人権団体の調査で分かった。高齢者に対する突然の暴行といった暴力犯罪の割合が増えるなど、長引く新型コロナウイルス禍を背景に深刻化の傾向もある。
 アジア系人権団体「ストップ・AAPI・ヘイト」が12日に発表した報告書によると、コロナ初期の昨年3月19日から今年6月末までに報告されたアジア系住民への暴力や嫌がらせは計9081件。今年前半で発生した4533件だけで全体の半分近くを占め、昨年分と同水準となった。
 「おまえはコロナだから離れろ」といった言葉の嫌がらせが最も多いが、今年は全体の58%と昨年の69・5%から減少。一方、身体的暴力の割合は10・8%から16・6%に増加した。今年1月にはカリフォルニア州で散歩中のタイ人男性(84)が若い男に体当たりされ死亡。ニューヨーク市では5月にアジア系男性(48)が見知らぬ男に「国へ帰れ」と言われ、指をかみ切られるといった凶悪な事件も相次いで報告されている。
 インターネット上での被害も目立ち、生徒間のグループチャットで「ウイルスと一緒に地球からいなくなれ」と言われた中国系中学生のケースもあった。
 被害者の民族別では、43・5%が中国系で最も多く、韓国系(16・8%)、フィリピン系(9・1%)、日系(8・6%)が続いた。「ストップ・AAPI・ヘイト」は「ヘイトクライムの増加は続いている。憎悪と戦うための教育などに投資しなければならない」としている。

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