五輪は緊急事態宣言の効果を損ねたか…菅首相、書面でも答えず 従来の対策を挙げただけ

2021年8月13日 20時22分
菅義偉首相

菅義偉首相

 政府は13日、菅義偉首相の7月30日の記者会見で指名されなかった報道機関やフリーランス記者が、会見後に提出した質問に書面で回答した。本紙は、新型コロナウイルス緊急事態宣言中に開催した東京五輪が国民の行動に影響し、宣言の効果を損ねたと考えるかを尋ねた。首相は競技の無観客開催など感染拡大防止対策を挙げたが、五輪開催の影響については答えなかった。(上野実輝彦)

◆無観客、テレワーク、テレビ観戦「お願いした」

 本紙は質問で、政府コロナ対策分科会の尾身茂会長が「感染を上げる要素」の一つに五輪を挙げるなど、複数の専門家が五輪と感染拡大の因果関係に言及していることを指摘した上で、首相の考えを聞いた。
 首相の回答は「多くを無観客で開催したほか、経済界にテレワークの推進を依頼し、国民にはテレビを通じて声援を送るようお願いしてきた」と、従来の対策を挙げるにとどまった。

◆国民に危機感「伝えた」

 本紙は、首相が人出の減少や感染者に占める高齢者割合が低いことなど、感染状況の楽観的側面ばかり語り、リスクを国民に説明しない理由も質問した。
 首相は「客観的な事実や数字に基づき説明を行ってきた。リスクも説明した上で、国民への協力を求めるなど対応してきた」と強調。7月30日の会見で▽デルタ株へ置き換わるにつれて感染拡大が進む懸念がある▽デルタ株により若い世代でも重症化リスクが高まっている―などの危機感を伝え、国民に慎重な行動を依頼した、と主張した。
 7月30日の会見では、幹事社を含め13人が質問し、1時間6分で終了。政府は希望する記者の質問を紙面で受け付け、6社とフリーランス記者2人が提出した。
前のページ

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧