<東京舞台さんぽ>「妖怪」の街・調布 今も感じる水木さんの面影

2021年8月15日 06時43分

深大寺門前にある「鬼太郎茶屋」。鬼太郎やねずみ男の像が出迎えてくれる=調布市で(©水木プロ)

 二〇一五年に死去した漫画家の水木しげるさんは、調布市で五十年以上暮らした。最近のアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」では、市内の風景も多く描かれた。街を歩くと、あちこちに妖怪のキャラクターの“姿”を見かけ、市民に親しまれた水木さんの面影を感じることができる。
 京王線の調布駅を出て徒歩五分。鬼太郎らキャラクターのモニュメントが並ぶ「天神通り商店会」を通り抜けると、アニメのオープニングなどに登場した古社、布多天神社がある。
 作品では、境内は「ゲゲゲの森」へつながっていて、妖怪だけが行き来できるという設定。それだけに、街から離れた静かな森の中の神社を想像していたが、平日の午前から多くの人が立ち寄り、熱心に参拝する様子に驚いた。地元民に愛されている神社なのだと実感した。

妖怪のレリーフに囲まれた水木しげるさんの墓。生前、自らデザインした。横に立つのは覚証寺の細川真彦住職=調布市で(©水木プロ)

 駅前からバスで十五分ほどの深大寺の門前には、アニメにも登場した「鬼太郎茶屋」がある。古い日本家屋の壁面にねずみ男や目玉おやじが描かれ、屋根の上に載っかった大きなげたが目を引く。
 茶屋は、水木さんの出身地、鳥取県境港市で鬼太郎グッズの製造販売を手掛ける会社と水木プロダクションが共同経営する。グッズのショップや喫茶店、キャラクターのイラストを展示するギャラリーがあり、水木さんも度々、店を訪れた。
 自身もファンという店長の権田絵理さん(36)は「水木さんの作品のファンタジーの雰囲気に引かれていた」とその魅力を話していた。
 最後に、市内の覚証寺にある水木さんの墓を訪ねた。妖怪をモチーフに自らデザインした墓で、命日や誕生日に全国からさまざまな年代のファンがお参りに来るという。
 「一見、近寄り難かったが、親しみやすい人でした」と細川真彦住職(51)。「寺にも時々立ち寄り、ちゃめっ気のある人柄でその場が和んだ」と懐かしそうに語った。
 【メモ】調布駅近くには、一反もめんのベンチなどが置かれた公園「鬼太郎ひろば」がある。
 ※<お断り>緊急事態宣言が発令中のため、掲載している施設の公開日程などは変更される場合があります。事前にホームページなどでご確認ください。

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