デルタ株の影響か、これまでない場所でクラスター 百貨店、学習塾… 政府が対策強化を呼び掛け

2021年8月17日 06時00分
 首都圏などでの新型コロナウイルスの感染拡大は、感染力の強い変異株「デルタ株」が中心となり、これまでにはなかった場所でのクラスター(感染者集団)の発生が相次いでいる。政府は内閣官房の新型コロナに関するウェブサイトで「人と人との距離をできるだけ取る、冷房で忘れがちな換気をこれまで以上に徹底するなどの感染対策が必要」と注意を呼び掛けている。
 11日付けの「西村大臣からのお知らせ」では「多様なクラスターが多数発生し、感染が拡大しています」と強調。学校や企業でのクラスターが増えているほか、これまではクラスターの発生がほとんどなかった百貨店や学習塾でも発生していると紹介した。百貨店では混雑する1階や地下1階での感染者が多いという。帰省で親族や友人と集まったときや、大人数の飲食でもクラスターが発生している。
 西村康稔担当相の記者会見資料によると、理美容店では従業員から利用客に感染が拡大したケースも。一時的にマスクを外したことが影響したとみられる。職場では他県への出張や休憩所、更衣室、喫煙所、車の同乗で感染が広がった。体験販売会でもクラスターが発生している。

◆ワクチン接種後の感染事例も

 デルタ株は、人の細胞にくっつく力が従来株よりも大幅に強く、ウイルスの数も増えやすいとされ、感染力が強い。米国疾病対策センター(CDC)の報告では新型コロナのワクチン接種を終えた人らの集団感染があり、ほとんどがデルタ株だったケースがあった。ただ、CDCは、ワクチン接種者の重症例の少なさも指摘し、「重症化や死亡を防ぐにはワクチン接種が最も重要な戦略になる」とも説明している。
 政府は「これまで感染が起きにくかった場面でも感染拡大が起こり得る」として、マスクの適切な着用や人と人との距離の確保、換気やテレワークの徹底などを呼び掛け、「密接」「密集」「密閉」の1つだけであっても避ける「ゼロ密」を目指すように強調。企業には「体調が悪い際に気兼ねなく休めるルール、雰囲気づくり」なども求めている。

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