<新型コロナ>「レムデシビル」近く承認へ 国内最初のコロナ治療薬 来月にも利用可能に

2020年4月28日 02時00分
 安倍晋三首相は二十七日、新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「レムデシビル」について「間もなく薬事承認が可能となる」と明らかにした。政府関係者によると、海外での承認などを条件に審査の手続きを簡略化する「特例承認」を適用し、五月にも利用可能にする。国内で最初の新型コロナ治療薬となる見通しだ。
 政府は近く欧米で承認されるとみており、企業からの申請があれば手続きを進める。レムデシビルを巡っては、欧米やアジアの各国が参加する国際的な臨床試験(治験)が進んでいる。重症患者を対象にした治験の結果が四月末にまとまるという。
 日本の研究機関も参加した別の臨床研究では、投与された重症患者五十三人の七割近くで症状の改善があった。一方で四分の一に腎機能低下などの重い副作用が報告された。レムデシビルは、米製薬会社ギリアド・サイエンシズがエボラ出血熱の治療目的で開発した。細胞を使った実験で、他の薬より低濃度で新型コロナウイルスの増殖を抑えたとの報告があった。
 同社の日本法人(東京)の広報担当者は「現在臨床試験を進めており、薬の効果と安全性の確認に注力している」とコメントした。
 特例承認では、海外で承認されていることを条件に国内での治験の結果報告などを後回しにして審査を簡略化する。
<レムデシビル> 米製薬会社ギリアド・サイエンシズが開発したエボラ出血熱の治療薬。エボラ出血熱への有効性は未確認で、まだ承認した国はないが、新型コロナウイルスの重症感染者に投与した研究で有望な結果が出た。同社日本法人によると、承認を見越して2020年末までに患者14万人の治療に必要な量を製造する予定という。

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