コロナ感染で自宅療養になったらどうすればいい?(上)血液中の酸素の量に要注意

2021年8月24日 13時49分

パルスオキシメーター

 新型コロナウイルスの感染者増加に歯止めがかからず、医療提供体制が逼迫する中、自宅療養を強いられる人たちが急増しています。そんな中、病状が急変して医療機関に搬送できないまま死亡するケースや千葉県では妊婦が入院先が見つからないまま自宅で出産し、赤ちゃんが死亡する問題も起きています。感染して自宅療養を余儀なくされたら、何をすればよいのか。症状が悪化した場合、どうすればいいのか…。気になる点をQ&Aでまとめてみました。(デジタル編集部)=2021年8月24日公開
Q そもそも、自宅で療養するかどうかは、誰がどういう基準で判断するのですか。
A かかりつけ医など医療機関で検査・診察し、感染が判明しても発熱など自覚症状がなかったり、医師が軽症と判断した場合は自宅療養となります。厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き」は、「軽症」を、発熱やせき、のどの痛みなど風邪の症状はあるが「呼吸困難はなく、肺炎の所見を認めない」と定義し、自然に回復することを前提にしています。その目安として、肺から酸素をしっかり取り込めているかどうかを示す「血中酸素飽和度(SpO₂)」が正常値(96%以上)と定めています。
Q 自宅療養で、回復に向けて心掛けるべきことは。
A まずは毎日、健康チェックすることが重要です。厚労省の通達によると、保健所は療養者に対し、1日最低1回は「体温、咳、鼻汁、倦怠感、息苦しさ等の健康状態」を電話で聞く、としています。さらに埼玉県では、血中酸素飽和度も計測して報告するよう求めています。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き」より抜粋

◆パルスオキシメーターは必携

Q 血中酸素飽和度はどうやって測るのですか。
A 「パルスオキシメーター」という指先などに挟み込むだけで測定できる機器で測ります。価格は千数百円~数万円と幅がありますが、東京都や、千葉、埼玉、神奈川の3県など首都圏の多くの自治体が自宅療養者に貸し出しています。
Q 酸素飽和度が基準値を下回ったら。 
A 重症化するおそれがあるため、すぐに保健所などに連絡する必要があります。前述の「診療の手引き」は、「(症状が悪化し)低酸素血症があっても呼吸困難を訴えないことがある」とも明記。基準値を下回っていないかの確認は大変重要です。さらに、千葉県で起きた妊婦の早産と赤ちゃんの死亡問題を受け、日本産婦人科学会は①息苦しくなり、短い文章の発声もできなくなった時②酸素飽和度が92%以下になった時―は速やかに救急車を呼ぶよう訴えた緊急文書を発表しています。

都民の城=東京都渋谷区

Q 救急搬送された後はどうなるのですか。
A 重症化が懸念される場合は、入院すべきですが、今はなかなか搬送先が見つからず、患者が死亡するケースが相次いでいます。東京都では、救急隊が比較的軽症と判断した場合、24時間態勢で酸素投与などを行う「酸素ステーション」(130床)を渋谷区の都民の城(旧国立児童館こどもの城)に設け、23日から受け入れを始めました。

◆「口すぼめ呼吸」の勧め

Q  自宅で息が苦しくなった時、少しでも楽に息をするには。
A まず、自分にとって呼吸を楽にする姿勢を見つけることが重要です。独立行政法人環境再生保全機構のウェブサイトはその上で、慢性の呼吸器疾患の患者がリハビリなどで実践する「口すぼめ呼吸」をすることを勧めています。鼻から吸った息を徐々にすぼめた口からはき出す呼吸法で、気管支が広がり、たくさんの空気を取り込むことができます。
Q 自宅療養中、熱やせきなどを抑えるために市販の解熱剤や咳止めなどを服用してもいいのですか。
 「診療の手引き」はあくまでも痛みなどを和らげるための対症療法として「必要な時にのみ行う」としています。服用の際は、かかりつけ医や薬剤師などに相談した方がよいでしょう。

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