アフガン駐留米軍、8月末の撤退完了は「タリバンの協力次第」 バイデン大統領、対応に苦慮か

2021年8月25日 20時51分
24日、米ホワイトハウスで、アフガニスタン情勢について演説するバイデン大統領(AP)

24日、米ホワイトハウスで、アフガニスタン情勢について演説するバイデン大統領(AP)

 【ワシントン=金杉貴雄】バイデン米大統領は24日、ホワイトハウスで演説し、8月末のアフガニスタン駐留米軍の撤退期限を維持する考えを示した。米国民や米軍協力者のアフガン人らの退避は継続中だが、期限までに完了の見通しだと説明。退避希望者を残し撤退すれば「見捨てた」と批判される一方、延長後にテロ攻撃を受け被害が出た場合、政権のダメージは大きい。板挟みになり対応に苦慮しているもようだ。

◆バイデン氏「断固として完了する」と表明も…

 バイデン氏は、イスラム主義組織タリバンの攻勢で首都カブールが陥落する直前の今月14日以降、計約7万人の退避を支援したと強調。米国人らの退避作戦について「現在のペースなら8月31日までに終わる。断固として任務を完了する」と表明した。
 ただ、退避が予定通り完了するかどうかは「タリバンの協力次第だ」とし、空港周辺で退避希望者の足止めなどをしないように求めた。退避が終わらない場合にも備え、非常事態への対応策を検討するよう国務、国防両省に命じ、退避が完了しない場合には撤退期限を延長することにも含みをもたせた。
 カブールの国際空港は米軍約6000人が安全を確保しているが、空港周辺はタリバンが掌握している。退避希望者が安全に空港に入るにはタリバンに頼る以外にはない苦しい状況だ。

◆残る退避希望者の数は説明せず

 バイデン氏は22日には、退避の遅れから米軍撤退期限を延長していることを明らかにしたが、直近の24時間では約2万1000人を退避できたとしている。一方、退避が必要な米国民や各国民、アフガン人が何人残っているのかは説明していない。
 混乱の中、退避希望者に十分対応するためには時間が必要で、先進7カ国(G7)首脳からも米軍撤退期限の延長を求められた。だが、タリバンが強く反発し、過激派組織「イスラム国」(IS)などによるテロ攻撃も懸念される中で、バイデン氏は期限を維持する必要があると判断した。

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