アフガン駐留米軍の延長 英独仏、バイデン氏を説得できず G7首脳会議、9月以降の安全退避要求へ

2021年8月25日 20時27分
アフガンの首都カブールの空港で22日、国外退避へイタリア空軍のC130輸送機の前で並ぶアフガン人=イタリア国防省提供、AP

アフガンの首都カブールの空港で22日、国外退避へイタリア空軍のC130輸送機の前で並ぶアフガン人=イタリア国防省提供、AP

 【ロンドン=藤沢有哉、パリ=谷悠己】先進7カ国(G7)首脳は24日、イスラム主義組織タリバンが実権を掌握したアフガニスタン情勢に関する緊急会議を開いた。英メディアによると、各国国民やアフガニスタン人協力者の国外退避のため、英国などは8月末の駐留米軍の撤退期限延長を要請したが、米側は維持を表明。各首脳は、8月末以降も安全な退避を保証するようタリバンに求めることで合意した。
 会議はオンラインで開き、採択した首脳声明では、国外退避が「喫緊の課題」と明記した。議長国・英国のジョンソン首相は閉会後に英メディアで「タリバンとかかわっていくために、G7が設定した第1の条件だ」と述べ、G7の外交的、経済的な影響力を背景に、8月末以降の退避保証を迫る考えを示した。
 アフガンの首都カブールの国際空港の警護は主に米軍が担うことから、撤退後は欧州各国の国外退避作業は困難となる。8月末の撤退の場合は「取り残される人も出る」(スペイン・ロブレス国防相)との懸念が強く、G7では英独仏が期限延長を要望。バイデン米大統領を説得できなかったジョンソン氏に対しては、英野党・労働党から「英政府とアフガン人にとって暗い瞬間だ」と批判の声が上がった。
 首脳声明では、国外退避などでの連携を確認し、アフガンを再びテロの温床にしないことや女性らの人権擁護をタリバンに要請。新政府の正統性を巡っては「国際的な義務や責任を順守するための現在の取り組み」にかかっているとした。

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