横浜市が電話診療で「ステロイド処方」試行 酸素必要な自宅療養者対象  市職員タクシーで配達

2021年8月25日 20時56分
4人分の薬を持ってタクシーに乗り込む市職員

4人分の薬を持ってタクシーに乗り込む市職員

 横浜市は23~25日、新型コロナウイルスに感染し自宅療養中で血中酸素飽和度が93%以下の患者を対象に、医師が電話診療でステロイドを処方し、市職員が薬を自宅に届ける取り組みを試行した。病床が逼迫する中、治療を受けられずに自宅で病状が悪化したり死亡したりするのを防ぐため、緊急的な対応として考案した。治療の効果や効率性を踏まえ、具体的な導入方法を検討する。
 横浜市民病院感染症内科の立川夏夫医師の協力を得て実施した。市がリストアップした対象者に立川医師が電話診療を行い、本人の希望があった場合に、ステロイド9日分を処方。同院で調剤した薬を市職員がタクシーで患者の自宅に届けた。患者が服用後は、市保健所が健康観察を行うとともに、翌日と4、7日後に立川医師が電話診療を行って病状を確認する。
 23日時点で対象者は130~140人ほどいたが、その後入院が決まった人もおり、最終的に電話診療を受けたのは23日が14人、24日が44人、25日が41人。このうち計43人が薬を受け取った。
 ステロイドは新型コロナ診療の手引で、中等症2(呼吸不全あり)以上の患者に強く推奨されている。市によると実際に、自宅療養中に病状が悪化し救急搬送されたものの入院できず、自宅に戻ることになった患者にステロイドを処方したところ、症状が改善するケースが多かったという。
 コロナ対応の応援に入り、25日に配達した石川俊則監査課長は「自宅で亡くなる人も出ており、一刻も早く薬を届けたい」。船山和志健康安全医務監は「今後、幅広い医療機関がステロイド治療に取り組むきっかけにしたい」と話した。(石原真樹)

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