都教育委員、自省の思い パラ学校観戦「なぜ止められなかった」 出席の4人全員が反対意見

2021年8月27日 07時09分

都教委定例会でパラリンピック学校連携観戦などについて話し合った委員ら=都庁で

 都教育委員会定例会が二十六日、都庁で開かれ、東京パラリンピックの学校連携観戦プログラムについて、反対していた委員から「なぜ止められなかったのか。反対意見を言うだけでなく、決議事項にしてくださいと言わなければいけなかった」などと自省する声が相次いだ。夏休み明けの学校の新型コロナ対策については「都として、もっと丁寧な対策が必要」との指摘があった。(土門哲雄)
 都教委は十八日の臨時会で委員五人のうち出席した四人が学校連携観戦に反対意見を述べたが、決議を伴わない「報告事項」だったため委員側の多数意見は通らなかった。藤田裕司教育長は、パラ大会の開幕が迫る中での再検討は困難などとして「了承」をとらないまま実施に踏み切った。
 都は当初、小中高校などの児童生徒約十三万八千人が参加予定としていたが、取りやめる自治体や学校が相次ぎ、二十四日時点で約二万四千人に減った。二十五日から実際に学校連携観戦が始まった。
 定例会では、遠藤勝裕委員が「なぜ反対意見を言っただけで、止められなかったのか思い悩んできた。決議事項にしてくださいと言わなければいけなかった。(地域住民の意見を教育行政に反映する)レイマンコントロールの原則を実現できなかった」と反省の思いを述べた。
 これに対し、藤田教育長は「了承をいただけていない中、実務上進んでいることは異例で責任を感じている」などと謝罪。新井紀子委員は「時間がないからとか、コストを割いているから、といった事務方の事情からは独立して決める必要があった」と話し、山口香委員も「重く受け止めている。もっと議論を尽くせたはずで残念」と述べた。
 一方、児童生徒の感染者が増える中、夏休み明けの都立学校の感染対策について、都教委事務局の教育庁は、昼休み前に下校する短縮授業やオンライン授業を組み合わせた分散登校を行い、不織布マスク着用を徹底するなどの対策を説明した。
 これに対し、委員側からは「抗原検査キットの配布や検温を必須とするための支援策など、もっと丁寧な対策が必要ではないか」との意見が上がった。

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