<くらしの中から考える>戦争といじめ(みんなの声)

2021年8月27日 07時23分
 なぜ戦争やいじめが起きるのか、どうすれば防げるのかを考えた六日の記事には、小学生から大学生まで、さまざまな意見が寄せられました。過去の事例に学んだり、自分が気に掛けていることを相手に伝えたりと、いじめをなくす方法を提案してくれた人も。その一部を紹介します。

◆「弱い者攻める」共通/「傍観者」よくない

 いじめと戦争は「同じことが多い」と書いたのは愛知県日進市の北小学校五年、成瀬智広君(10)。どちらも暴力があり、戦争で亡くなった人も、いじめで自殺した人も生き返らないからだという。
 同県高浜市の高浜中学校一年、板倉暖斗さん(13)は「いじめも戦争も弱い者いじめ」と共通点を挙げた。「戦争は弱い国や地域を攻め滅ぼす。いじめも力の弱い子をこの世からいなくさせようとしている。大人も子どもも関係なく同じことをやっている」と指摘。小さい頃から、戦争もいじめも「いけないもの」と教えることが大切だと考えた。
 一方、名古屋市昭和区の小学六年の男子児童(11)は「いじめはイライラから始まり、戦争は国を豊かにするなど、正義と思って生まれる。戦争といじめは違う」という意見だ。いじめをなくすには「周りの子が参加しなければいい」。いじめが起きる前に、過去の自殺の事例などを先生らが教えることで、周りにつられていじめることは抑えられると提言した。
 同県愛西市の愛知教育大付属名古屋中学校二年、大橋賢さん(14)は、いじめを見ているだけの「傍観者」にならず、声を上げることが必要と呼び掛ける。ただ「それはたやすいことではない」とも書き、「声を出しやすい自由な環境をつくる」と決意。「小さな声や力が集まって、いじめや戦争を生むこともある。しかし、その逆も、絶対にある」と主張した。
 「『私は、あなたのことを気にかけているよ』と相手に伝えることが大切」とつづったのは岐阜県神戸町の下宮小学校六年、宇野春希さん(11)だ。「自分のことを気にかけてくれていると思えば、誰かをいじめようという気持ちは起こらない。もしいじめられても、いつも気にかけてくれる人に助けを求めようと思える」。愛知県刈谷市の日高小学校五年、河村実歩さん(10)は、いじめをなくすため、人によって態度を変えず同じように接し、自分から「おはよう」と声を掛けているという。
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 六日の記事で紹介した小中学生への調査では、いじめが起きる理由は「気に食わないところがあるから」という答えが最も多かった。同県愛西市の同県立大二年、横井幹太さん(19)は「その部分を責めるのではなく、自分との違いを受け入れることが重要。さまざまな人が、さまざまな考え方を持っていると理解することで、いじめは減っていくのではないか」と訴えた。

◆相手の「いや」踏みにじらない

 大津市の中学生たちが考えた「いじめ防止行動宣言」は、「いやなことがあったら、どんな小さなことでも誰かに話してみよう」と掲げています。小さなことでも「いや」と思えば、いじめかもしれないからです。今夏の東京五輪でタレントの容姿を侮辱する演出案が問題になるなど、他人を傷つける言動は大人の間でも絶えません。「これはいじめではないか」と自問自答し、相手の「いや」を踏みにじらないこと。年を重ね、力を持つほど意識する必要がありそうです。 (吉田瑠里)
 6日の紙面は「生活部コラボ企画」から「今月のテーマ」で、ご覧になれます。
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