破産企業、6割強が社長も破産 「コロナ禍長期化で過剰債務も」 東京商工リサーチ調査

2021年8月30日 07時09分
 千葉県内の会社が業績不振などで破産すると、社長の約六割強が個人破産に追い込まれていることが東京商工リサーチ千葉支店(千葉市中央区)の調査で分かった。二〇二〇年度に千葉地裁から破産開始決定を受けた二百五社(官報掲載)のうち、社長個人も破産したのは百三十社で「社長破産率」は63・4%を数えた。同支店は「新型コロナウイルス禍の長期化で過剰債務に陥る企業も増えており、今後も社長破産率の上昇が危惧(きぐ)される」としている。
 社長破産会社の業種別内訳は、同社の企業倒産データベースを基に負債一千万円以上で破産した県内百二十四社(銀行取引停止後の破産や個人経営を除く)を分析したところ、建設業が最多の25・8%(三十二社)。サービス業が21・8%(二十七社)、小売業が16・9%(二十一社)、卸売業が12・1%(十五社)と続いた。
 資本金別で三百万円以上〜一千万円未満が40・3%(五十社)、三百万円未満が29・8%(三十七社)、一千万円以上〜三千万円未満が27・4%(三十四社)で小資本企業が占めた。
 金融庁などによると、二〇年度に実行された新規融資の六〜七割は代表者の個人保証が条件とされた。同支店は「新型コロナの感染拡大で実質無利子・無担保のゼロゼロ融資が行われ、条件付きで社長の個人保証がつかない事例もあるが、コロナ禍の長期化で返済の見通しが立たない会社も多い」と指摘。政府は経営者保証の弊害解消を進めているが、「金融機関は保証が厚いほど多く融資でき、社長も個人負担が増大しても必要額を調達できる利点があり、経営者保証の解除に向けた取り組みのバランスは難しい」としている。(中谷秀樹)

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